フィリピン航空(PAL)が、先月3月15日に創業75周年を迎えた。
PALは1941年に設立された、アジアで最も歴史のあるフィリピンのナショナルフラッグキャリアである。1941年3月15日よりビーチクラフトモデル18型機を使用しフィリピン国内で初の商業フライトを開始して以来、PALは長年に渡りフィリピンを代表する航空会社として親しまれてきた。1949年1月26日にはフィリピンと日本間の商業フライトをDC-6型機で就航開始した。 1951年8月設立の日本航空の立ち上げを支援したという歴史もある。
現在PALは、日本へは4都市5つの空港(成田、羽田、名古屋、関西、福岡)に毎日就航している。2014年12月からは名古屋・関西からセブへの直行便を新規就航し、フィリピンのビーチリゾートへのアクセスがますます便利になった。
PALは創業75周年記念の特別プロモ(旅行期間2016年9月1日~12月10日、2017年1月16日~2月10日のご出発分まで※ 2017年2月12日帰着分まで)も実施していた。
なお、フィリピン最大の格安航空会社(LCC)セブ・パシフィック航空(CEB)は、2016年3月8日に創業20周年を迎えた。CEBは1996年3月8日にセブ~ダバオ毎日便を就航し、航空市場に参 入した。(PAL、セブパシ及び日経新聞等より)
また、フィリピン航空(PAL)のハイメ・バウティスタ社長は同社の5カ年計画の一環として2020年までに英国の航空サービス調査会社スカイトラックスの最上級格付けである「5つ星」の獲得を目指すと語っていた。
これにより、アジアで最も古い歴史を持つフルサービスキャリアの一つとしての輝きを取り戻したいとしている。
同社は航空機の更新やネットワークの拡大、サービス水準の向上などを通じ、まず2017年に4つ星の獲得を目指す。その一環として8,000万ドル(約90億7,600万円)以上を投じ、現在保有する機材の座席間隔を広げるほか機内エンターテインメントを充実させるという。
フィリピン航空の格付けは現在3つ星。5つ星は、全日本空輸、アシアナ航空、キャセイパシフィック航空、ガルーダ・インドネシア航空、海南航空、シンガポール航空などでアジアに集中、タイ国際航空などが4つ星で続く。このほかビーマン・バングラデシュ航空が2つ星。北朝鮮の高麗航空が最下位の1つ星となっている。
スカイトラックスは、同社の航空サービス評価システムを、機内や地上サービスの質の水準を示す「グローバルベンチマーク」だとしている。
その他に、4月29日と5月3日に2014年以来の成田~カリボ間のチャーター便を運航したり、6月25日から関西~台北経由マニラ線が就航する。少しは行動的になってきたようだ。
ただ、PALのビジネスシートも古臭く、ビジネス料金は不要と言われていたが、改善できるのだろうかは、一抹の不安はある。