Quantcast
Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2208

日産のフィリピンでの動き

$
0
0

 日産自動車が、フィリピンを含む東南アジア5カ国での市場シェア目標(販売台数ベース)を見直す方針だ。中期経営計画で掲げた同5カ国での2016年度(2016年4月~2017年3月)の市場シェア目標の15%について、(達成の)時期は2017年度か2018年度にずれるとコメント。2014年で5.3%にとどまるシェアを、まずは近い将来に10%にするとした。同日にはフィリピンで新型ピックアップトラック「NP300ナバラ」を発表した。
 
 マニラ首都圏パサイ市で日系メディアの取材に応じた。日産は2011年6月に6カ年(201116年度)の中期経営計画『日産パワー88』を発表。この中で東南アジア5カ国(フィリピン、タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム)の2016年度の市場シェア目標を15%としていた。
 
 これに関して、タイとインドネシアで需要動向が変わったことから、現在は修正をかけていると説明。「2016年度ではなく、201718年度に確実に達成したい」と話した。日産の東南アジア5カ国における2011年の市場シェアは6.0%。2014年は同5.3%だった。顧客満足度やサービスの質を上げながら、持続的な成長を続けたい。まずは近い将来にシェアを10%にすると述べている。
 
 東南アジアでは、スポーツ多目的車(SUV)やクロスオーバー、ピックアップトラック、小型車などの分野が「持続的な成長のキーポイント」となるとの見方も示した。日産のブランド力を上げるため、他社との違いが分かりやすいSUVやクロスオーバーなどの分野に資源を集中する。ブランド力を上げる車種と収益を上げる車種を上手く組み合わせて、プレゼンスを強化すると話した。
 
 日産自動車は東南アジアでは主に、タイの2工場(年産能力=最大37万台)とインドネシアの2工場(同25万台)で生産。フィリピンでは2カ所に完全ノックダウン(CKD)の生産拠点を有する。フィリピンでの生産については、現時点で新たな投資計画があるわけではないが、政府が公表する予定の産業振興策に合わせて柔軟に対応する」との考えを示している。
 
 日産自動車は、フィリピンで新型ピックアップトラック「NP300ナバラ」を今年初投入のモデルとして発表した。排気量は2500ccで、価格は89万8,000~149万ペソ(約2386,0003959,000円)。4色を用意し、予約を受け付けている。タイから輸入し、月末から引き渡しを始める予定。
 
 2007年以来の刷新となる新型ナバラに関して、「外側はタフ&スマート、内装はセダンライクに仕上げた。月間300~400台を売り込む意向。フィリピンの新車市場は1割がピックアップトラック。日産はこの分野でシェア5%程度だが、新型ナバラの投入で15%まで引き上げる。フィリピンの新車市場全体でもシェアを2桁まで増やすと意気込んでいる。
 
 昨年のフィリピンの新車販売台数(一部メーカーは重複)は前年比27.1%増の27万312台で、今年は30万台超えも期待されている。日産はここ1年で高級セダン「アルティマ」、中型セダン「シルフィ」、SUV「エクストレイル」を相次ぎ投入。現地法人の日産フィリピン(NPI)は今年のフィリピンにおける目標販売台数を前年(7,473台)比4割増に設定しており、同社のアントニオ・ザラ社長は、「ナバラ投入で、さらに販売攻勢をかける」と意欲を燃やしている。(NNA等より)





 自動車会社各社は、フィリピン政府が策定する産業育成策「自動車ロードマップ」待ちのようだ。この産業育成策によって、フィリピンの自動車産業が根付く成否が掛かっているようだ。












Viewing all articles
Browse latest Browse all 2208

Trending Articles