エアバスは2014年1月から12月、89社629機を引き渡したと発表しました。機種の内訳は、A320ファミリーが490機、A330が108機、A380が30機、A350XWBが1機で、2014年度の目標を上回り、過去最高の引き渡し機数となった。年間の引き渡し機数は13年連続で増加しています。また、新たに8社がエアバス機を導入しました。
受注機数は、67社から純受注が1,456機でした。この機数は過去2番目で、14社の新規顧客を獲得しました。受注機数の内訳は単通路型機が1,321機、ワイドボディ機が135機で、2014年12月末時点の受注残数は6,386機となっています。これは金額にすると9,193億米ドル。
この受注残機数はボーイングの2014年末時点の5,789機を上回り、航空史上最大規模となっています。
1月に開催されたプレス向け説明会では、デルタ航空の事例が強調されて紹介されました。これは同社が大西洋路線でA330neoを導入、太平洋路線でA350 XWBを選定したとし、さらにA330neoの導入を前に最大離陸重量を294トンに増量した派生系を導入するなど、エアバス機材の優位性をアピールしました。
エアバスは2014年末時点で、100座席以上の市場において50%以上のシェアを確保した。受注成果の中でもA330neoはローンチからわずか6ヶ月で120機の受注を獲得し、好結果を出した。また、デルタ航空が大西洋横断路線へA330neoを、そして太平洋横断路線へA350 XWBを選定したことも注目されるべき功績である。
さらに、A320neoおよびA320ceoは引き続き高い人気を誇り、特にリース会社から大型の受注を獲得した。
日本関係では、2014年度は合計145機の受注を獲得した。その内訳は、ANAホールディングスより30機、SMBCアビエーションキャピタルから115機を受注。
航空機プログラムにおいては、A350 XWBのテスト飛行が完了し、型式証明を取得、カタール航空へ予定通り初号機を引き渡したことが2014年の大きな成果である。また、A380は30機納入し、目標を達成した。2014年にはアシアナ航空、カタール航空、エティハド航空が新たにA380の運航会社となった。A330neoに対する好調な受注に加え、A330ceoプログラムも改良による性能強化によって引き続き高い支持を得ている。A320neoプログラムは2014年9月に初飛行を果たし、2015年の第3四半期の型式証明取得、第4四半期の初号機引き渡しに向けて順調に進捗している。
世界的に航空機需要が伸びており、エアバス社はコンパクトで使い易く、燃費の良いA320がLCCを含めて、評価され時流に乗ったようだ。
今後も、エアバス社とボーイング社の競争は続くが、安全で快適な航空機の提供をお願いしたいものだ。