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Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
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厚生と共済年金の一元化②

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 厚生年金と共済年金の両制度間には、少しづつ積み重ねた差異があり、それをどう解消するかについてみてみましょう。
 
(1)被保険者の年齢制限
 厚生年金では被保険者は70歳までとなっていますが、共済年金(私学共済を除く)は、被保険者の年齢上限はありませんでした。これを厚生年金と同じく70歳までとします。
 
(2)未支給年金の給付範囲
 共済年金では未支給年金を受給できる人が、遺族または遺族がないときは相続人となっていますが、これを厚生年金にあわせて死亡した人と生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹、その他の3親等内の親族となります。
 
(3)在職老齢年金による支給停止
 60歳以上の退職共済年金受給者が厚生年金被保険者となった場合、報酬+年金が46万円を超えた場合に、年金の一部または全部が支給停止となりますが、これを老齢厚生年金受給者と同じく28万円を超えた場合とします。
 
(4)障害給付の支給要件
 障害給付を受給するのに、共済年金には保険料の納付要件がありませんが、厚生年金と同じように、初診日の前々月までの保険料納付済期間及び免除期間を合算した期間が3分の2以上あること(直近1年間の納付済期間の特例あり)が必要となります。
 
(5)遺族年金の転給
 共済年金では、遺族年金の受給権者が失権した場合、次順位者に支給する転給制度がありますが、厚生年金と同様に転給制度はなくなります。


 この似通った項目でも少しづつ違います。これからも一元化する項目が出てきますが、国民では無く身内に優しい官庁さが所々出てきます。そのため、共済年金と厚生年金は同じような制度と言っても、共済年金の方に優遇されています。一元化方向に行くことを決めたからには、制度を同じようにして行くようですが、不満が出ないように修正期間を長くとる等で、時間は掛かるでしょうね。












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