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Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
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太陽光活用で比の養殖業発展?

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 さびに強い太陽光パネルを製造・販売するパワーバンクシステム(熊本県八代市)は、太陽光発電を活用した水産養殖用施設「浮島」の実証実験を8月末より約1年かけて、フィリピンで実施する。大衆魚をはじめ高付加価値のエビなどの養殖に商業ベースでの導入ができないか検討しながら、フィリピンの水産業の持続可能な発展に貢献する狙いだ。

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 パワーバンクシステムは2012年末から6カ月間、野村総合研究所と共同で、水上太陽光発電システム「浮島」によるエアレーション(空気混入)実証実験を、リサール州ラグナ湖上で実施した。日本の外務省から「政府開発援助海外経済協力事業委託費による途上国政府への普及事業」として受託したもの。
 
 ラグナ湖の養殖場で浮島を設置したいけすに大衆魚のミルクフィッシュ(比名・バングス)を放流し、いけす内の水質や稚魚の致死率、成長速度などを調査。同システムを使う場合、致死率が下がり生産性の向上や湖の水質悪化防止に貢献できることが確認できた。
 
 前回の実績を踏まえ、今後フィリピンをはじめとする東南アジア市場投入に向けて商用化を図るため、国際協力機構(JICA)から昨年9月、「民間提案型普及実証事業」として1億円を上限として調査を受託。実証実験を今後1年かけて行う。前回はすべて日本から機材を持ち込んだが、今回は太陽光パネルや制御装置以外の部材を現地調達するなどしてコストを低減。フィリピンでの普及・販売のために、現地生産、販売、メンテナンスに関わるパートナー企業の選定も視野に入れる。
 
 浮島システムは使用用途により必要な規模が変わってくるものの、半径10メートルのいけすに1台のマイクロバブルシステムを導入し、太陽光パネルを10枚搭載した場合で、発電容量は最大800ワット(W)となる。輸送費や設置費用は別で250万~300万円程度のコストを見込んでいる。
 
 実験は、フィリピンの農業省傘下水産資源局(BFAR)の協力を得て、パンガシナン州ダグパンの国立総合水産技術開発センター(NIFTDC)が管轄する汽水域と海水域で行う。ミルクフィッシュをはじめ、エビやラプラプなどの高付加価値魚も対象とする。
 
 事業を担当するパワーバンクシステムは、「フィリピンは島国で漁業資源が豊富なだけでなく、年間を通して気温や海水温が暖かい。養殖事業はむしろ日本よりも伸びしろがありそうだ。今後は実証試験を行いながら、エビなどの高付加価値魚養殖事業者をターゲットにPR活動を行っていきたい」としている。
 
 同社の製品は、塩害を受けやすい地域や海上でも長期間使用できる太陽光パネルとして注目されており、日本国内では現在、海上でのLED照明、監視カメラなどの通信機の電源としても検討されている。
 
 パワーバンクシステムは、2003年4月に設立。熊本県八代市内に工場を保有し、太陽光パネルや繊維強化プラスチック(FRP)製品の製造・販売を手掛けている。(NNA等より)





 フィリピンに、安くてもすぐに壊れる何処かの製品よりも、利便性のよいものを提供されることは良いことだと思う。












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