ファーストリテイリングが2013年8月期9カ月間(2012年9月~2013年5月)決算速報を発表した。
9ヶ月累計の売上高は前年同期比19%増の8,858億円、営業利益は同4%増の1,240億円、経常利益は同19.6%増の1,420億円と、増収増益を達成した。セグメント別では、海外ユニクロ事業で大幅な増収増益が続いたが、国内ユニクロ事業とグローバルブランド事業は減益であった。また、5月末の為替レートが円安に振れたことにより、営業外で為替差益178億円を計上している。
業績向上の牽引役である海外ユニクロ事業の売上高は前年同期比56.%増の1,913億円、営業利益は同43.8%増の196億円と好調であった。特に、中国、香港、台湾、その他のアジアで大幅な増収増益であった。一方、米国では、天候不順により春物商品の動きが鈍く、赤字額がほぼ前年と同水準であった。
海外ユニクロ事業の出店に関しては、中国、香港、台湾、韓国やその他のアジアで積極的な出店が進み、5月末の海外ユニクロ事業店舗数は410店舗、前年同期末比135店舗増、率にして49%増加となっている。なお6月22日にはインドネシア1号店をジャカルタに出店した。
フィリピンでのユニクロは、SM リテール社との合弁会社によって展開されている。合弁企業の商号はファーストリテイリング・フィリピン社(FRPI)。SMリテール社は、商業施設運営、銀行、不動産、ホテル、コンベンション事業などを展開するフィリピン最大級のコングロマリットであるSMインベストメンツ社の子会社であり、小売業におけるリーディングカンパニーで50年の歴史を誇っている。
そして、ユニクロ1号店は昨年6月15日、アジア最大級の巨大ショッピングモール「SMモール・オブ・アジア」にオープンした。メンズ、ウィメンズ、キッズを取り揃えた売場面積約1,550平方メートルの大型店舗であり、ユニクロの多彩な品揃えを体感できる。
ユニクロ・フィリピン店は予想以上に好調で、店舗数も順調に増加している。ファーストリテイリングは当初、今年度末(2013年8月)までに、フィリピン・ユニクロ店を5店体制とし、3年間で50店舗出店との方針を表明していたが、6月末で6店体制となっている。6号店は、6月28日に首都圏マカティ市の高級ショッピングモール「グロリエッタ5」にオープンされた。
尚、ファーストリテイリングは、遠くない将来にフィリピン首位となることを目指している。今後は、インドネシアやベトナムでの本格展開も計画している。そして、世界市場でもトップとなることを目指すとのこと。(株式会社ファーストリテイリングのニュースリリース等より)
フィリピンに日本系の企業が、どんどん進出して来ている。国外に進出するには、
その国を熟知した企業との提携が大事であるが、上手く行っているようだ。