フィリピン統計庁(PSA)によると、2017年の地方別の国内総生産(GDP)成長率は、北部のコルディリエラ自治区(CAR)が最も高い12.1%(前年2.3%)となった。同年に5カ月間戦闘が続いたミンダナオ・イスラム教徒自治区(ARMM)は、前年の0.4%から7.3%に上昇し、6番目に高い成長率となった。
CARが2桁成長を記録するのは、2000年(10.8%)以来17年ぶり。CARの成長率を産業別でみると、製造業が52.1%、サービス業が39.6%、農業・狩猟・農林業・漁業が8.3%だった。国家経済開発庁(NEDA)は、製造業の回復とサービス業の継続的な成長がけん引したと分析。政府の公共インフラ事業や、民間建設事業の投資が増加したことが寄与したとの見方を示した。
2位はミンダナオ島ダバオの10.9%(前年9.5%)、3位は中ルソンの9.3%(同9.5%)だった。ダバオは、NEDAの予測値を6年連続で上回った。NEDAのマリア・リム氏は、同地方の成長率が2018年は9.2%~10.2%、2019年は9.3%~10.3%、2020年は9.8%~10.8%で推移すると予測している。
ARMMのGDPは、産業別で農業・狩猟・農林業・漁業が全体の56.4%を占め、全体への寄与度は4.3ポイントで最大。サービス業は37.7%を占め寄与度は2.4ポイント、製造業は5.9%で0.6ポイントだった。鉱業と鉱石業の成長率は前年比31.9%、電気・ガス・水道は16.3%と、2桁の伸びを示した。政府は今年、ARMMの再建に720億ペソ(約1,520億円)を投じると発表している。
1人当たりGDPの全国平均は前年比5%増の8万2,592ペソだった。首位はマニラ首都圏で、5%増の24万4,453ペソと全国平均の約3倍に上った。全国平均を上回ったのはこのほか、南部タガログA(カラバルソン)が9万9,328ペソ、CARが8万3,044ペソと、3地方のみだった。(NNA等より)
我が家のあるバコロド市が含まれる西ビサヤは8.4%(前年5.9%)4位だった。確かに道路等のインフラ整備が活発に行われ、車や二輪車が増えてきているし、建物もどんどん建設されており、成長に勢いがあるようだ。1人当たりのGDPは、地方なので平均よりはまだまだだが、4万4,296ペソ(前年4万1,417ペソ)で前年より7.0%増えてきている。