国家統計調整委員会(NSCB)資料によると、2010年のフィリピン総人口は約9,234万人で2000年の7,651万人から20.7%増加した。 1990年の約6,070万人からは52.1%増加、1980年の約4,810万人からは92%増加、1970年の約3,668万人からは約2.5倍に、1960年の約2,709万人からは約3.4倍へと急増している。
国連人口基金(UNFPA)に推計によれば、フィリピン人口は、2013年に9,839万人に達し、2014年には1億人の大台を突破し約1億0,010万人に達すると見られている。
そして2020年に1億1,040万人、2050年に1億5,712万人、2100年に1億8,770万人に達すると見られている。
すなわち、今後約80年間以上に渡って人口が増加し続けることになる。インドでさえ、人口のピークは2060年代初頭と予想されており、フィリピンの 増加ぶりは特筆される。
年平均人口増加率は1960年代が2.89%、1970年代が3.08%、1980年台が2.71%、1990年代が2.34%、2000年代 (2000年から2010年)が1.90%となっている。近年のピーク時の1970年代の3.08%からは鈍化傾向にあるが、世界的には依然高水準であるといえる。
フィリピンは若年人口比率が高いことが特色である。年齢別では、5~9歳が11.2%で最多、次いで、5歳未満の11.1%、10~14歳の11.0% と続く。
15歳未満が全体の33.4%を占めている。15歳~64歳は62.3%、65歳以上が4.3%となっている。また、2010年のフィリピンの人口の年齢中央値(中央年齢)は約23.4歳、即ち人口の半分が23歳より若いということになる。
このような、若年人口の多さや労働人口の豊富さがフィリピンの強みとなりつつある。生産年齢層である15歳~64歳の比率は1970年の51.4%から 2010年には62.3%へと増加している。
今後は、若年労働人口の豊富さが、フィリピンの大きな強みとなってくるといえるようだ。(国連人口基金資料などより)