電動二輪車メーカーのテラモーターズ(東京都渋谷区)は13日までに、ラグナ工場での電動トライシクル(三輪タクシー)生産事業について、投資委員会(BOI)に電動車両のパイオニア事業として税優遇の申請を行ったことを明らかにした。
フィリピン政府は昨年11月、2013年度版の投資優先リストを発表。すでに施行細則(IRR)も発効しているが、同リストの効力は14年度版が公布されるまでとなっている。電動車両はリストの中の「車両」の項目に含まれており、認可が下りれば6年間の法人所得税免除措置(インカム・タックス・ホリデー=ITH)や、事業で使用する設備を輸入する際の関税優遇などを受けられる。
同社は現在、ラグナ州カランバの工場で生産ラインを設置している。今年3月の販売開始を予定している。ただし、「(国内でのトライシクルの電動化事業入札の結果次第では)ずれ込む可能性もある」とした。
年間の生産台数規模は2,500~3,000台となる見通し。生産する電動トライシクルは鉛バッテリータイプとリチウムイオンバッテリータイプの2タイプで、価格はそれぞれ5,200~5,300米ドル(約54万~55万円)、6,500~6,700米ドルを予定する。
同入札はエネルギー省がアジア開発銀行(ADB)の支援を受けて実施するもので、16年末までに国内のトライシクル10万台を電動化する。3,000台を導入する今回の入札には、同社を含めた日韓台の計4社が参加しており、落札企業は近く発表されるとみられる。(NNAより)
テラモーターズは、ADBの電動三輪車事業と並行して、民間向け事業も推進していく方針のようである。
ただ、環境に良いと言っても、トライシクルの零細業者にとっては高いと思われるので、優遇処置等が無ければどれだけ浸透するかは解らない。