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Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
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保険未加入、医療費払えぬ訪日客

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 外国人の訪日観光客が急増するなか、旅行保険に加入せず入国する人も多く、滞在中にけがや病気で多額の医療費がかかり、返済に窮するケースが報告されている。手術費などで1,800万円かかった例も。医療費を滞納したまま連絡がとれなくなる事例もあり、観光庁は保険加入を呼びかけている。
 
 「雪が見たい」。タイ北部チェンマイに暮らし、日系企業の関連会社で働くワンウィサ・ジャイジュンさん(28)は1月、友人3人と日本にやって来て、新潟県のスキー場や富士山を訪れた。帰国予定だった同月20日、東京・御徒町のホテルから上野駅に歩いていた時、倒れた。
 
 たまたま通りかかった埼玉県川口市消防局の消防士山本大介さん(47)は心臓マッサージを施した。ワンウィサさんは救急車で東京医科歯科大学付属病院に運ばれた。
 
 担当した大井啓司医師(48)らは人工心肺装置で生命維持をしながら、冠動脈のバイパス手術など、約10日間で5回にわたる手術や治療を施した。その結果、ワンウィサさんは2月中旬、意識を取り戻し、快復に向かった。
 
 だが、治療費は約1,800万円に。旅行保険に入っておらず、母親のスープンさん(60)は頭を抱えた。タイ国内で呼びかけた募金に500人以上が応じたが、集まったのは50万バーツ(約150万円)。在日タイ大使館が約800万円分を立て替えているが、完済にはほど遠い。在日タイ大使館によると、来日したタイ人観光客の保険加入率は1割程度とみられるという。
 
 ワンウィサさんは4月に帰国し、チェンマイで再び働き始めた。「命を救ってくれた日本の人たちと医療技術に心から感謝します。医療費は一生かかっても、少しずつ払っていきたい」
 
 日本政府観光局によると、昨年の訪日外国人観光客は2011年の約4倍の約2,400万人。外国人観光客を対象にした観光庁の2013年の調査では、4%が旅行中にけがや病気をし、うち約4割が病院に行った。全体の約3割が、旅行保険などに入っていなかった。増加する途上国からの海外旅行者が、旅費をできるだけ抑えようとする実態などが背景にあるようだ。
 
 保険がなく、医療費を払えないケースも目立ち始めた。近畿運輸局の調査によると、回答した大阪府内147病院のうち、昨年5~7月に20機関(27件)で未払いが発生し、総額は1,500万円を超えた。急病で61万円の治療費がかかったが、保険に入っておらず、クレジットカードもなく、現金の500ドル(約5万5千円)を払って帰国し、その後、音沙汰がない例もあった。
 
 北海道運輸局の道内の約1千カ所の病院を対象とした調査でも、28病院で過去3年に診療費の未払いが判明。厚生労働省は、全国的な調査に乗り出している。
 
 保険業界は、外国人旅行者向けの商品の販売に力を入れはじめた。損保ジャパン日本興亜は業界で初めて「訪日旅行保険」を発売。東京海上日動は、保険に入ると、翻訳機能や日本の文化・マナーを学べる専用のスマホ用アプリを提供。病院の手配や紹介もしてもらえるという。(朝日新聞等より)





 誰にも遭いたくない病気や事故。増して海外旅行先でのことであればなおさらだ。海外旅行に行く時は海外旅行保険に入っていた方が良いが、日本は医療制度が充実しており、クレジット・カードにも付いているし、国民健康保険等の社会保険も7割ほどカバーされているので入らない人も多いようだ。

 フィリピンでは公的保険は2割しか負担しないし、クレジット・カードに旅行保険が付いているのは、日系のプレミアム・カードだけのようだ。アジアの国々はまだこのような社会事情なので、海外で治療を受けても医療費の払えない人は、多いと思われる。

 ただ、フィリピンの場合はお金を持っていないと治療して貰えないことがあるので、日本の様に医療費の滞納は少ないようだ。フィリピンで滞在する場合は、気を付けたいものだ。












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