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ダボハゼ企業のサンミゲル


 フィリピンのコングロマリット(複合企業)、サンミゲル・コーポレーション(SMC)のラモン・アン社長兼最高執行責任者(COO)は、42億米ドル(約4,590億円)を投じて国内5カ所に発電所を建設する計画を明らかにした。総出力は210万キロワット(kW)。ミンダナオ地方に計画する3カ所の工業団地と、ルソン地方に建設する。
 
 SMCのアン社長は、ミンダナオ地方の3カ所に工業団地を開発し、それぞれに発電容量30万kWの発電所を設置すると説明。発電所の建設費は、1,000kW当たり200万米ドルとみており、3カ所で18億米ドルの投資を予定していると話した。
 
 SMCは、ミンダナオ地方ダバオデルスール州で、面積約2,000ヘクタールの工業団地の建設を進めている。
 
 同社長はまた、配電最大手マニラ電力(メラルコ)とこのほど、2件の電力供給契約(PSA)を締結したことに言及。ルソン島の2カ所で発電容量がそれぞれ60万kWの発電所を建設することも明らかにした。投資額は合わせて24億米ドルだ。
 
 傘下のセントラル・ルソン・プレミア・パワーがケソン州のパグビラオ、同マリベレス・パワー・ジェネレーションがバターン州マリベレスにそれぞれ建設し、2018年と19年の完工を予定しているという。(NNA等より)





 流石にフィリピンのダボハゼ企業で変わり身も早い。オーストラリアの通信最大手テルストラとの合弁会社設立に向けての協議が決裂すれば、フィリピンの通信大手2社に通信子会社を売却。マニラに国際空港を提案したり、高架鉄道MRT7号線の経営権を取得したりと、銀行、不動産、発電、石油精製、流通業等へと業務を拡大している。

 ミンダナオ島には少なくとも3つの工業団地と発電所を計画する他に、子会社のペトロンがガソリンスタンドを建設。子会社のサンミゲル・ピュア・フーズも飼料工場の建設を検討しているという

 中部ルソン地方のバターン自由港でも工業団地を開発する。開発面積は500ヘクタールで、団地内には出力60万キロワット(kW)の石炭火力発電所も設置する。食品子会社のサンミゲル・ピュアフーズはバターン自由港で操業する飼料工場を増強すると言う。今後もダボハゼ企業のサンミゲルは、動きは止まないようだ。












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