このほど、フィリピン保険委員会(IC)が、2015年のフィリピン損害保険(損保)業界の企業別統計を発表した。
それによると、2014年の損保70社(再保険企業除く)の損益合計は30億4,080万ペソで、2014年(70社)の22億6,865万ペソから34%増加した。 2015年の個別企業の純利益首位は、パイオニア・インシュアランス&シュアティ(パイオニア)の7億170万ペソであった。
第2位は、三井住友海上が48.5%を出資するBPI/MSインシュアランス(BPI/MS)の4億2,120万ペソであっ た。BPI/MSは2013年、2014年と連続首位であり、2015年も高水準の利益を計上した。第3位は、東京海上ホールディングス(東京海上)が20%出資するマラヤン・インシュアランス(マラヤン)の2億9,629万ペソであった。マラヤンも2013年3位、2014年2位、そして2015年が3位とベスト3以内に入っている。
損保業界2015年の純利益上位5社(単位:千ペソ)
順位 社 名 利益額
1 パイオニア・インシュアランス&シュアティ 701,696
2 BPI/MSインシュアランス 421,195
3 マラヤン・インシュアランス 296,288
4 AIG フィルズ・インシュアランス 211,780
5 ニューインディア・アシュアランス 190,142
2015年の収入面では、計上総保険料首位はマラヤンの75億416万ペソ、2位は損保ジャパン日本興亜の合弁相手であるプルーデンシャル・ギャランティー&アシュアランス(PGA)の68億5,849万ペソ、第3位がパイオニアの65億325万ペソ、4位がBPI/MSの56億3,232万ペソと続く。2014年は、マラヤン、PGA、BPI/MSがベスト3であった。
損保業界の2015年計上総保険料上位5社(単位:千ペソ)
順位 社 名 計上総保険料
1 マラヤン・インシュアランス 7,504,158
2 プルーデンシャル・ギャランティー&アシュアランス(PGA) 6,858,486
3 パイオニア・インシュアランス&シュアティ 6,503,250
4 BPI/MSインシュアランス 5,631,324
5 チャーター・ピン・アン 4,114,130
正味保険料収入では首位PGAの31億5,133万ペソ、2位マラヤンの25億7,739万ペソ、3位BPI/MSの22億8,862万ペソと続く。
損保業界の2015年正味保険料収入上位5社(単位:千ペソ)
順位 社 名 正味保険料収入
1 プルーデンシャル・ギャランティー&アシュアランス(PGA) 3,151,325,
2 マラヤン・インシュアランス 2,577,385
3 BPI/MSインシュアランス 2,288,623
4 チャーター・ピン・アン 2,098,916
5 パイオニア・インシュアランス&シュアティ 1,825,495
一方、総資産では首位がパイオニア、2位がマラヤン、3位がBPI/MS、4位がPGAとなっている。純資産では2位にマラヤン、4位にBPI/MSがランクされている。以上のように、収益、総資産、純資産、いずれにおいても日系企業との提携企業が上位を占めている(フィリピン保険委員会の統計2015年速報版より)。
損保業界の2015年末の総資産上位5社(単位:千ペソ)
順位 社 名 総資産額
1 パイオニア・インシュアランス&シュアティ 21,955,659
2 マラヤン・インシュアランス 16,807,965
3 BPI/MSインシュアランス 9,094,308
4 プルーデンシャル・ギャランティー&アシュアランス(PGA) 8,713,890
5 チャーター・ピン・アン 6,865,485
損保業界の2015年末の純資産上位5社(単位:千ペソ)
順位 社 名 純資産額
1 パイオニア・インシュアランス&シュアティ 12,730,702
2 マラヤン・インシュアランス 3,909,617
3 フィリピンズ・ファースト・シンシュアランス 2,778,519
4 BPI/MSインシュアランス 2,067,431
5 スタンダード・インシュアランス 2,018,626
(フィリピン保険委員会の統計等より)
少子高齢化が進む日本だと、今後の見通しは多くを望めないこともあり、海外進出が加速している。フィリピンも人口構成や経済を見てもこれからの国、今後も増えて行きそうだ。