フィリピンの民間調査会社ソーシャル・ウェザー・ステーション(SWS)が発表した今年第1四半期(1~3月)の国民の生活楽観度指数は37ポイントだった。前期(2014年10~12月)の35ポイントから2ポイントさらに上昇し、調査を開始した1984年以来で最高となった。一方、経済見通しの楽観度は大幅に落ち込んだ。
同調査は今年3月20日から23日にかけて、全国の成人1,200人を対象に面談形式で実施し、向こう1年間の生活が改善するかどうかを尋ねた。指数は「生活の質が改善する」との回答率から「悪化する」との回答率を差し引いて算出した。今期のそれぞれの回答率は42%、5%だった。
地域別では、マニラ首都圏を除くルソン地方が7ポイント、首都圏とビサヤ地方がともに1ポイントの幅で前期から上昇したのに対し、ミンダナオ地方は9ポイント低下した。所得層別では、貧困層のD層が2ポイント、中間層以上に当たるABC層が1ポイントそれぞれ上昇。最貧困層のE層は3ポイント低下した。
向こう1年間の経済見通しが改善するかに関しては、「改善する」が27%、「改善しない」が20%だった。経済楽観度指数は6ポイントとなり、前期から10ポイント下回った。
過去1年間に生活が改善したかという質問に対しては、指数がプラス6となり、前期のマイナス1から上昇。1987年3月以来、初めてプラスを記録した。(NNA等より)
国民の生活楽観度指数は、調査を開始した30年で最高水準に達したが、経済見通しの楽観度は大幅に落ち込んだ。過去1年間に生活は改善し、向こう1年間の生活も改善するが、経済の見通しには不安があるようだ。
所得層別では、中間層以上に当たるABC層が1ポイント、貧困層のD層が2ポイント上昇、最貧困層のE層は3ポイント低下したと伝えている。
フィリピンでは所得層別にA~Eに分類してマーケティングが行われている。財閥グループの小売部門は所得層別の品揃えをしている。例えば、ピュアゴールドだと、A層やB層向けは会員制小売店「S&R」、D層やE層向けは「ピュアゴールド」を展開しているが、B層やC層向けを揃えるためにアヤラと合弁で新しく展開するといった様なことのようです。