世界銀行(WB)の銀行アクセスデータベースの2014年版グローバル・フィンデックス(Global Findex)によると、2011~2014年の間に、フィリピンで300万人超が銀行などの金融機関や電子決済機関に口座を開設した。
フィリピンにおいて、2011~2014年の期間に、銀行口座を持つ成人の割合は26.6%から31.3%に4.7%ポイント上昇。所得の下位40%に属する世帯で銀行口座を持つ人は10.7%から17.8%に7.1%ポイント増えた。性別では、女性の37.9%が口座を持っているのに対し、男性は24.4%に過ぎなかった。年齢別では、25歳以上の35.9%が口座を持っているのに対し、若者は19%と少なかった。
最新テクノロジーを使ったモバイル口座に関しては、フィリピンでは利用率が低く、成人の口座保有者の割合は4.2%。支払いや購入にインターネットを利用している成人は3.5%。国内送金には、銀行や携帯電話より送金業者(MTO)を利用する人が多く、成人の約71%が送金にMTOを利用すると報告している。
ASEAN諸国では、口座を持つ成人の割合は、マレーシア(81%)、タイ(78%)、インドネシア(36%)、ベトナム(31%)、ミャンマー(23%)、カンボジア(22%)。世界的には、口座を持つ成人の割合は51%から62%に上昇した。
グローバル・フィンデックスのデータベース掲載の指標は、世界143カ国の15万人以上を対象とした調査結果から導き出されたものである。(フィリピン中央銀行発表等より)
フィリピンは人口1億人で国民の平均年齢が23歳と若いので、成人は約6,400万人とすると、約2千万人が口座を持ったことになるが、31.3%はまだまだ少ないようだ。
日本と違い少ない預金だと口座維持手数料が掛かるなど、日本と比べても増えない要素は存在する。また、国内送金は銀行を経由しなくてもできる仕組みが発達しており口座を必要としないが、今後は徐々に増えていきそうだ。