エアアジアは2013年6月25日、全日空(ANA)との共同事業の解消を発表しました。ANAとの提携解消は6月28日付けで、ANAが24億5000万円でエアアジア・ジャパンの全株式を引き取るとしています。同日付けで提携は解消されますが、「エアアジア」ブランドはANAの発表通り、10月31日まで引き続き使用されます。
提携解消は既にエアアジアが発表している通り、ANAとエアアジア側の経営陣の考え方の違いとしています。また、エアアジア・ジャパンは2012年の赤字額が約29億円超(RM96.9 million)、2013年第1四半期が20億円超(RM67.0 million)にのぼる業績不振も両社の経営陣が早期の提携解消の判断に至った要因の1つと見られます。
尚、エアアジア・ジャパンが保有する「JA01AJ」「JA02AJ」「JA03AJ」「JA04AJ」のA320、4機については、2013年9月1日から11月1日までの期間にエアアジアへ返却されることも発表されています。
ANAはこの機材返却の代替については明確にしていませんが、航空機リース会社のAWASと3月にA320の新造機3機をリース契約しています。この機材はエアアジア・ジャパン、ピーチのいずれかのデリバリーか不明となっているもの。このAWASとの契約分は、エアアジア・ジャパンが機材返却後に導入することも予想されます。
一方、全日空(ANA)などを傘下に収めるANAホールディングスは2013年6月25日、同日に開催した取締役会で、エアアジアと共同事業を行っているエアアジア・ジャパンについて、ANAホールディングスで運営することを決定したと発表しました。エアアジアブランドの使用は2013年10月31日までこと。
ANAホールディングスでは共同事業の解消について、ANAが単独で日本市場にあったビジネスモデルに改め、主体的に運営するため、100%子会社化します。ANAではエアアジアとの共同事業解消後も、引き続き成田中心にLCC事業を継続するとも発表しています。
エアアジアとANAの提携解消で、エアアジアはエアアジア流を模索するようだ。また、ANAはピーチとの絡みでどう動くかが焦点になりそうだ。
ピーチは9月に関空-プサン線、那覇-新石垣線、10月には関空-成田線を開設する。そして、関西空港の次に考えているのは那覇空港を拠点化することのようだ。成田空港の拠点空港化は「ありえない」としているピーチとどう折り合いをつけるかだろう。
そのピーチだが、2013年6月28日0時から、香港線の就航1周年を記念した「よりどり桃セール」を実施しています。7月2日21時59分までの限定で、旅行期間は7月17日から7月25日、9月1日から10月26日まで。尚、関西/釜山線、那覇/石垣線は9月13日から10月26日までです。運賃額は関西/福岡線と那覇/石垣線が2,980円、仙台、鹿児島、那覇、仁川、釜山、台北線が3,980円、香港線が6,980円との事。詳しくはピーチのウェブサイトを参照ください。