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Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
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町の「よろず屋」を生かせるか?

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 東南アジアのそれぞれの国では誰もが知る、食品や雑貨などを扱う昔ながらの零細商店で、フィリピンだと「サリサリストア」、インドネシアは「ワルン」と呼ばれている。域内には数百万規模で存在し、いわば町の「よろず屋」として庶民の生活を支えている。地域とのつながりの強さに着目し、需要掘り起こしを狙う現地の銀行やコンビニエンスストア、消費財メーカーなどが連携を広げているようだ。
 
 サリサリストアの店主は、「調子はどう?」と顧客に笑顔で話しかける。広さ6㎡の店にはスナック菓子や飲料、携帯電話のプリペイドカードなどが並ぶ。常連客にはツケで販売するほか、食事も提供。気軽さが地元客の心をつかみ、1日に約300人が来店。多い日には3,500ペソ(約9,400円)を売り上げる所もある。
 
 フィリピンでこうした小売店はサリサリストアと呼ばれ、70万店あるとされる。都市部ではスーパーも増えているが、中間層以下の人々には今も、サリサリストアが日常の買い物先だ。
 
 こんな零細店を軸にした新ビジネスが現れようとしている。フィリピンのパラワン州クリオン島に昨年8月、マイクロファイナンス(小口融資)銀行「バンコ」の横断幕を掲げたサリサリストアが登場した。顧客は100ペソから預金でき、いつでも引き出せる。同島で初となる銀行窓口に「隣の島まで行かなくて済む」と島民は喜ぶ。
 
 この店はフィリピン大手銀行「バンク・オブ・ザ・フィリピン・アイランズ(BPI)」が傘下のバンコを通じて契約した「サリサリ支店」だ。バンコは低所得層の顧客開拓を狙い、サリサリなど2,000店以上と代理店契約を結んだ。
 
 客の預金の出し入れは店側がパソコンで管理し、バンコから業務受託金を受け取る。店主は地域の顧客の情報に通じており、もともと「ツケ払い」の仕組みがあるため、帳簿管理などにも抵抗がない点に着目した。

 東南アではこうした零細店が今も消費の大半を担う。1店あたりの商圏は小さいが、地域の至る所に根を張る。英ユーロモニターの推計では、東南ア主要6カ国で2014年に伝統的な零細商店を通じた食料・日用品の売上高は約2,120億ドル(約25兆2千億円)と全体の8割弱を占めた。大手企業は地域への密着ぶりに着目し、活用に乗り出したわけだ。

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 インドネシアでは「ワルン」をコンビニが取り込みに動いている。地方都市のコタブミ。ワルンが立ち並ぶ一角に、外装を赤と黄で塗った店がある。同色をトレードマークとする地場コンビニチェーン「アルファマート」を展開するスンブル・アルファリア・トリジャヤ(SAT)が改装した店だ。
 
 SATは2008年からアルファマート店の半径1キロメートル圏内のワルンに対し、店舗運営や商品調達などを支援している。担当者を配置し、商品の陳列法や他店との差異化などを指導するほか、アルファマートの流通網を使い商品も供給する。無償での支援だが、一種の「フランチャイズチェーン(FC)化」といえる。
 
 ワルンの店舗数は約200万店に上る。2万店強のコンビニにとっては将来の多店舗化に向けた潜在的なFCオーナー候補でもある。同国で「セブンイレブン」を展開するモダン・インターナショナルは地場銀行と提携。「FC店」を運営したいワルン経営者に開業資金を貸し出す方針だ。
 

 東南アの多くの国は、零細小売店の保護政策を打ち出している。一方で大手企業の支援による小売店の近代化に期待する向きもある。外資を含め大手小売業が地元に溶け込むためには、「固定客を持つ地元商店と協業する工夫も必要」になるようだ。(日経新聞等より)





 バコロドの我が家は分譲地の中だが、手軽にできるようでサリサリストアが近くにもたくさんあり便利だと思う。ただ、値段が書いてないこともあり、知らない日本人だけだと少し高くなるようだ。それを聞いていることもあり、ビールをサリサリストアで買うときは、ハウスボーイに行って貰っている。確かにその方が安いようだ。

 サリサリストアも、本当に零細な個人商店もあるので、特にお金関係のサービスは難しいと思う。












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