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Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
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フィリピンの地デジ、TV放送開始へ

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 フィリピンでは、既に日本方式(地デジ日本方式)の採用が正式決定されており、フィリピン通信委員会(NTC)は昨年12月に、フィリピンにおける地デジ導入に関するガイドラインを正式に発表した。そして、フィリピンにおける地デジは全て日本方式で統一すると明言した。
 
 そして、フィリピン最大のテレビ局であるABS-CBNが、2月11日、地上波デジタル放送サービス「TVプラス」の運用を開始し、地デジ受信に必要なセットトップボックスを発売した。地デジの開始はフィリピン国内初で、日本方式の地デジが採用されている。

 このセットトップボックスの価格は2,500ペソ(約6,740円)で、設置費や月額使用料は不要。ABS―CBNの店舗、家電量販店で購入できる。
 
 同社はTVプラスで既存のアナログ放送の全チャンネルを地デジ化すると同時に、4つの専門チャンネルを開設し、地デジ放送するようだ。
 
 このABS―CBNは、国内で初めてのカラー放送や、ケーブルテレビを開始するなど、技術革新で業界をリードしてきた。地デジについても2007年から準備に着手。製造メーカー等と契約し、主要地域で試験放送を行い、先陣を切って本格運用を開始した。
 
 20106月のアロヨ前政権における地デジ日本方式採用表明以降、紆余曲折があったが、フィリピンがASEANで初の日本方式採用国となる。日本から地理的に近く、人口1億人のフィリピンが日本方式を採用することは、日本企業の海外展開促進の面でも大きな意義を有するものと思われる。
 
 なお、国際標準となっている地上デジタルテレビジョン放送の規格には、大きく分け日本方式(ISDBT)、欧州方式、米国方式、中国方式の4方式が存在する。日本方式は、1つの送信機で固定端末向けと携帯端末向け放送を実現し、効率的な設備投資でネットワーク構築が可能といった優位性がある他、災害時や停電時のような状態であっても、電池で稼働しいつでもどこでも受信できる携帯端末向け放送や緊急警報放送等の機能は、災害対策のツールとしても有効であり、このような利点が評価され、フィリピンでの日本方式採用が決定された。

 フィリピンは東南アジアで初めて、日本方式の地デジを採用。日本の総務省によると、フィリピン・日本を含め日本方式の地デジが採用されている国は世界で17カ国ある。このほか、欧州方式が73カ国、米国方式が4カ国、中国方式が2カ国で採用されているという。

 フィリピンの滞在先であるバコロドも地デジ化の波が来そうだ。












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