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Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
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㈱トップス、フィリピンで自社工場?

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 キャラクターフィギュア(人形)生産最大手のトップス(東京都千代田区)は、初の自社工場をフィリピンに建設し、来年4月に操業を開始する。これまで、中国・広東省の委託工場で生産してきたが、コスト増に伴い、生産の一部や今後予定する増産分を移管する。
 

 バタンガス州の工業団地「ファースト・フィリピン・インダストリアル・パーク(FPIP)」に今年7月、パートナー企業と現地法人、トップス・オーシャン・フィリピンを設立した。資本金は8,000万ペソ(約1億9,300万円)で、用地8,000㎡を確保。延べ床面積3,000㎡の工 場を来年4月に稼働させる予定だ。投資額は約1億円で、従業員は当初300人を見込む。3~5年内に1,000人体制とし、フィリピンからの年間出荷額を 1,000万米ドル(約107,600万円)とする狙いだ。トップスは進出資金のうち、8,500万円を商工中金の「グローバルニッチトップ支援貸付制度」を通じて調達した。

 
 トップスは顧客企業の意向に沿って、フィギュアやぬいぐるみ、文具類などのデザイン企画・提案・生産を手掛けており、フィギュアでは業界トップの年間400万個を生産する。取引先はサンリオや全日本空輸(ANA)、広告代理店、大手流通など多岐にわたる。
 
 今回のフィリピン進出は、日本国内向けとともに、国外で膨らむフィギュア需要に応える狙いがあり、フィリピンから日本やアジア各国へ輸出する計画だ。
 
 中国では人件費高騰や労働力不足で、労働集約型産業の玩具メーカーは規模を縮小するか、東南アジアに生産を移管する企業が増えている。
 

 フィリピンを進出先に選んだ理由として、「最低賃金で雇用が確保できることや、賃金水準が安定していること」を挙げた。フィリピン以外にも、タイ・ラオス・ベトナムでの生産も検討したが、タイは既に人件費が高騰していること、ベトナムは最低賃金水準で労働者を確保することが難しいことから、ラオスとフィリピンが最終候補として残った。


 ラオスは人口が少なく1,000人以上の規模で雇用を確保することが難しいことが分かり、5~10年後の操業の安定性を考え、フィリピンを選んだ。フィリピンに進出済みの同業他社からも、「労働集約型産業には、現在のフィリピンは最適」とのコメントを得たという。ただ、フィリピンでは人件費以外のコストは高いため、当面の課題は、「いかに中国よりも安く生産できるか」だという。

 
 FPIPを選んだ理由としては、住友商事出資でインフラが整備され、日本人駐在員がいることを挙げている。
 
 トップスは2002年設立で、資本金は3,100万円。従業員は今年9月時点で36人で、年間売上高は約40億円となっている。(NNA等より)





 チャイナプラスワンの動きは、徐々に進んでいるようだ。フィリピンも受入れ体制の整備を、もっとして行く方が良いようだ。












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