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Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
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フィリピンの携帯電話

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 フィリピンの携帯電話の普及は目覚しいものがあり、現在はハイスクール以上の全国民が11台どころか2台持っているのではないかと推定される。そうなると国民の4人に3人が携帯保有者で、その数は7,000万台程度となる。シェアはGlobeSmartSunが市場を分け合っていて、各社とも熾烈なシェア争いをしている。
 
 フィリピンで普及しているのはプリペイド方式で、ロード(チャージ)した分だけ使える。携帯電話とシムカード、それとプリペイドカードを買ってロードしたら、その場で使えるという便利なものだ。また電話会社の乗り換えはシムカード(150ペソ=115)を交換するだけだから簡単にできる。1台で何枚ものシムカードを使い分ける人もいるし、ダブルシムなんていう携帯もある。
 
 そのため電話会社はユーザーをつなぎとめるのに必死だ。ちょっと油断すると、ユーザーは50ペソ(115)支払ってほかの電話会社に移ってしまう。
 
 各電話会社の売りは、アンリテキスト(Unlimited Text、フィリピンではメールのことをテキストと呼ぶ)あるいは、アンリコール(Unlimited Call)と呼ばれる、メール打ち放題、電話かけ放題のサービスだ。例えば、120ペソ(46)払えばメールが打ち放題になる。ほとんどのフィリピン人は、恋人との交信などにこれを利用して、一日中メールを打ちまくっている。
 
 さらに同じ電話会社同士なら通話料が無料になるため、メイドなどが仕事をさぼって数時間も話しまくっている。こんなサービスをしていたら電話会社は共倒れになってしまうのではないかと心配になるが、したたかな戦略を持って彼らはたくみに通信料を稼いでいる。
 
 フィリピンに滞在していた人が、「日本に帰るのでいらなくなった」といって置いていった携帯電話を、貰い緊急用として置いておいた。いつも使う携帯の電池がなくなったり、ロードを使い果たしたときに役立つという算段だ。
 
 その携帯電話はめったに使わないので、ロードもほどほどに入れておいた。ちなみにロードには金額ごとに有効期限があって、数週間ないし数カ月すると取り上げられてしまう。さらに、日本に帰ったりして長期間携帯を使わないと、シムカードそのものが無効になってしまう。だから、空港の待ち合わせ場所には、必ずシムカードやロードを売る店がそのためにあるようだ。
 
 ある日、その携帯でメールを打とうとしたらなぜか打てない。数十ペソあるはずのロードが、有効期限内なのになくなってしまっていたのだ。携帯を新規にロードするとFree Textというものがもらえて、それは200回以上残っていたからメールはできるはずなのに、ロードがないとそれも使えないようだ。
 
 仕方がないので、もう一度ロードして、使わずにロードの残りを毎日チェックした。ちなみに、電話会社に依頼すると11ペソ(2.3)でロードの残額をメールしてくる。そうしたらなんと、毎日10ペソ(23)ずつロードが自動的に引かれていることを発見したのだ。そういえばこのFree Textというやつも、そんなに使ったはずもないのにどんどんなくなっていく。
 
 使わないのになぜ料金がかかるのか、摩訶不思議な現象を解明しようと、ロードの残りのチェックを十数日続けた。ということは、そのために数百ペソ費やしたことになる。
 
 もしかしてふだん使う携帯でも同じ現象が起きているのではと、寝る前に残額をチェックして、翌朝、再度チェックしたら、見事に10ペソ(23)引かれていた。こちらは頻繁に使っているので10ペソ(23)のロードの減少には気づかなかったのだが、やはり夜の間に密かに差し引かれていたのだ。
 
 たかが110ペソ(23)と馬鹿にしてはいけない。1カ月で300ペソ(690)、年間3,650ペソ(8395)。この携帯は5年以上使っているから、当初から引かれていたとすると総計1万8,250ペソもの損害となる。日本円で4万円以上(41975)というとんでもない金額で、もし仮に1,000万台の携帯からロードを騙し取っているとしたら年間365億ペソ(3,650ペソ×1千万台。約840億円)という巨額になるのだ。
 
 トータルの金額は大きくても一人ひとりの金額は知れているので、電話局を相手に訴訟を起こしたとしても何の得にもならない。しかし、こんなことがほんとうに許されるのだろうか。
 
 ところが、このことを周囲のフィリピン人に話したら、何のことはない、皆、知っている周知の事実だった。
 

 電話会社から、電話会社名、FREE、あるいは4桁の数字で「FreeAdvisory」「FREE ALERT」「My Reward」などわけのわからないメールが大量に入る(いまも毎日数通入る)。なにかいいことがあるのかと思って、こうしたメールにうっかり返事をしてしまうと、その中に「10peso/day」などと書いてあることがある。いったん了承してしまうとそれが最後、電話を使い続ける限り永遠に毎日10ペソ(23)引かれるというわけだ。

 
 電話会社に言わせれば、「本人が同意した」ということになるのだろうが、有料サイトから知らぬ間に数十万円の請求が来た、という話に酷似している。しかしこの場合は、電話会社が自ら運営しているのだからたちがが悪い。
 
 知り合いに話をしたら「その解除は容易ではなく、ウイルスに犯されたようなものだから、シムカードを替えてしまうのが手っ取り早い」ということだった。そして、「今後はけっして電話会社からのメールに返信してはいけない。そのことを肝に銘ぜよ」といわれた。子どもがいたずらをすることもあるので、念のためキーボードをロックすることにした。
 
 一方、私のビジネス用の携帯は安易に番号を換えるわけにはいかないので、毎日10ペソ(23)払ってでもいまの携帯を維持するほかはない。しかしその一方で、こんな不正を見過ごすわけにもいかない。そのため、下記の対策をとろうと思っている。
 
 (1)電話会社に電話をかけまくって是正を要求する。これは成功例があるらしい。
 (2)電話番号を維持しながらシムカードを変える。電話局に要求すると可能だが、シムカードに保存された電話番号が消えてしまう恐れがある。
 
 そもそも、いったんサービスの提供に同意したとしても、それをキャンセルできないというのがおかしいのだ。
 
 その後、結局、毎日10ペソ(23)引かれるシムカードは廃棄処分にした。一方、私のシムカードは廃棄するわけにはいかないので、そのまま使っているが、かなりの使用頻度なので、110ペソ(23)も利用料の一部とあきらめている。(ダイヤモンドザイ等より)





 日本人から見るとプリペイド携帯は、期限内ならばロードが残っているものと、何故か考えてしまうものだが、毎日10ペソは日本でいう基本料金のようなもの。私の携帯電話は料金プランなので、毎日10ペソの引き去りは無かったように思う。

 フィリピンの携帯電話を日本に持って帰ってきたが、シムカードは合わないので使えない。しかたなしに日本ではLINEを使っている。日本の携帯電話では、どの国でも使えるが、経由する日本間の料金を払わなければならず高いものになる。

 そういうこともあり、フィリピンでは長期滞在者なので、決まった携帯電話を持たないようにしている。そのため、パソコンにスカイプの他にLINEを使えるようにした。












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