発光ダイオード(LED)照明製造のサン電子工業(徳島県藍住町)は、東南アジア市場の開拓を本格化する。国によって異なる電圧に対応できるよう自社で製作できる技術を生かし、割高な電力コストなどから省エネ型照明の需要が増す新興国への輸出を収益源に育てる。マレーシアに工場・倉庫用LED照明の輸出を始めたのに続き現在、フィリピンで大型商業施設用の照明を供給する商談も進めている。
大型商業施設用は、天井に埋め込むダウンライト型のLED照明2タイプを新たに開発した。100ワット、200ワットの水銀灯と同じ明るさのLED照明で、消費電力はそれぞれ19ワットと30ワット。大きさはいずれも直径が約30センチ、深さが約20センチで、重さは2キログラム程度。LEDをそれぞれ20個、32個使用する。
天井に埋め込んでも機器の温度が上昇しないように、照明から生じる熱を逃す放熱板を大きめにした。高所での取り付け工事を容易にするため、電気コードがワンタッチで差し込めるコネクターを採用した。
価格は1台当たり2万5000円程度の予定。フィリピンやマレーシア、インドネシア、ベトナムへの輸出を狙う。3年後に年500台の生産を見込む。
商業施設の照明は日本国内の場合、大手メーカーとの競合が厳しく、サン電子工業のような小規模な企業が新規参入するのは難しいため、これまで本格的に手掛けてこなかった。これに対し東南アジアではまだLED照明があまり普及しておらず、市場開拓が進めやすいと判断した。
日本国内で主力としてきた工場・倉庫用の大型照明に関しては3月、マレーシアに計20台を初めて輸出した。400~700ワットの水銀灯と同じ明るさのLED照明で、消費電力は80~160ワットと水銀灯の5分の1程度だ。
街路灯の開発も強化する。東南アジア向けに開発した100~200ワットの水銀灯と同じ明るさの17~35ワットの製品に続き、60ワット水銀灯相当の明るさの新製品も近く投入する。消費電力は8.5ワット。中東などで、消費電力が少ないタイプの引き合いが特に目立つことに対応する。
サン電子工業の2013年7月期の売上高は4億円弱。昨年秋、フィリピンにオフィス用やビルのライトアップ用のLED照明を輸出した。プリント基板の製造ノウハウを生かし、国ごとに異なる電圧に対応できるよう照明を自社で製作できる技術を活用して、今後は輸出拡大を本格化する。(日経新聞より)
フィリピンでは、家庭用LEDも安いのが出てきている。各社も競って廉価版を出してきており、我が家も長時間使う場所から順次LED照明に切り替えている。フィリピンは電気代が高いので、どの程度変わるか実験中というところです。今のところ成果は上々のようです。
フィリピンは、メガモールが多く建設されており、電気代が5分の1で熱処理ができているならば見込みはありそうだ。