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Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
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航空各社、超長距離便拡大で対応急務

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 1回のフライトで地球の裏側まで移動できる超長距離フライトが航空業界に広がる中、航空各社が乗客の時差ぼけ問題の対応に追われている。3月に豪パースからロンドンへ17時間に及ぶ直行便を就航する豪航空大手カンタス航空は、超長距離フライトが体内時計に及ぼす影響を抑える方法を模索している。
 
 航空技術の発達によって、連続飛行可能時間は伸びる傾向にある。カンタス以外にも、中東大手のエミレーツ航空やカタール航空、米ユナイテッド航空が、中東からニュージーランド、米ヒューストンから豪シドニーといった超長距離路線を運航中で、フライト時間は17時間前後にも及ぶ。年内にはシンガポール航空が、欧州航空機大手エアバスの新型機を利用し、シンガポールからニューヨークまで19時間のフライトの就航を予定している。
 
 長時間の飛行は乗客の心身に強いストレスがかかる。体内のリズムが乱れ、脳波やホルモンの分泌、細胞の再生といった活動のタイミングを調整する体内時計がうまく働かなくなってしまう恐れがある。
 
 超長距離便の客席を埋めるためにも、カンタスなどの航空各社は顧客がたった1日で世界を横切ることで生じる時差ぼけの対策が求められる。カンタスはシドニー大学チャールズ・パーキンス・センターと、時差ぼけ抑制方法の研究を進めている。夜明けや夕暮れを疑似体験させるために、機内の照明の色や照度を変えたり、目的地の時間帯に合わせて睡眠がとれるよう、客室の温度や機内食のタイミングを調整したりしている。
 
 同センターのアカデミック・ディレクター、スティーブ・シンプソン氏は「体内時計を保つ鍵は光にある」と指摘する。体内時計が1日に調整できる時間は約90分と短い。日光を浴びる時間や、食事の内容とタイミングに失敗すれば、何日間もつらい症状に悩まされる恐れがある。「対策はなるべく早いうちに目的地の時間帯に合わせることだ」と同氏は説明する。
 
 超長距離便には航空各社の将来がかかっている。カンタスは米航空機大手ボーイングの次世代中型旅客機「787-9ドリームライナー」8機を注文し、45機分のオプションや購入権を含めると、総投資額は約150億ドル(約1兆5,920億円)に上る。シンガポール航空はカタログ価格約3億1,700万ドルのエアバスの超長距離仕様機「A350-900」を7機発注している。
 
 さらに、顧客層の拡大も期待できる。飛行機を利用する海外旅行は新興国でも手が届くようになってきており、超長距離フライトの需要も増大が見込まれる。カンタスは以前、ボーイングとエアバスに対し、シドニーからロンドンまで20時間の直行便が可能な機体を2022年までに開発するよう促した経緯もある。実現すれば、リオデジャネイロやケープタウン、ニューヨーク、パリへも経由なしで飛べるとカンタスはにらむ。
 
 ただ、シドニー大学のシンプソン氏によれば、超長距離フライトは気分の落ち込みや肥満などさまざまなリスクを増大する可能性がある。カンタスは精神科医、栄養士、睡眠専門家と協力しているが、時差ぼけを完璧に防ぐ方法はないというのは、超長距離フライトの不都合な真実のままだ。
 
 一方で、楽観的な意見もある。航空業界コンサルティング会社、フライト・アセンド・コンサルタンシーのアジア担当アドバイザリー責任者、ジョアンナ・ルー氏は「超長距離フライトは特有の課題を抱えるが、高単価のビジネスクラスの利用増が期待できる。ビジネスクラスにでも乗らない限り、18時間も機内に閉じ込められるのは耐え難い」と指摘している。(Sankei-Biz等より)





 欧米に行った経験から思えば、ビジネスクラスに乗っていれば、乗換えでの待ち時間を過ごすストレスよりはマシだと思う。時差ボケはあまり経験した記憶が無いので上手く過ごせたのか、気にならないかのどちらかですね。ただし、超長距離便は乗ってみたいとは少しも思いませんね。












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