「今年は貯蓄を頑張ろう!」と決意し、月末を迎えると、ふと「私の食費って多いのかなぁ」「ひとり暮らしの電気代っていくらぐらいがいいんだろう」と、平均値が気になってくるという人もいるようです。
平均値は、あくまでも「目安」であり、あなた自身のお金の使い方とは異なって当たり前ですが、それでも「知りたい!」と思う気持ちは自然に湧いてきますよね。そこで、今回は、平均の支出データをご紹介しましょう。
私って平均より使い過ぎなのかな?
下の表は、世帯人数別の1カ月の食費、水道光熱費、被服費および履物、家具・家事用品の平均額です。例えば、電気代のように、寒さ・暑さによって変動する支出もありますが、これはそれらを含めた1年間での平均値です。自分が気になっている支出が平均額よりも高いようなら、まずは平均額を目安に見直す意識を持つといいですね。
総務省家計調査(平成28年)を基に作成
家族が多いほど食費が高くなるということは、皆さんが想像されている通りだと思います。注目してほしいのは、食費の中の「(うち外食費)」です。
外食費は、一人暮らしの人も、5人家族の人も、平均額ではあまり差がありません。頻度と1回あたりの回数が影響しているのかもしれませんね。
そこで、自炊等の自宅で作って食べる食費を計算してみましょう。外食費を除いた食費を計算したのが次の表です。
総務省家計調査(平成28年)を基に作成
食費と外食費を分けて家計を管理したい人は、上記の平均データを参考に、食費をコントロールしてみてください。
最近は、オール電化などの設備が増え、家庭によっては必ずしも電気とガスを使っておらず、電気と水道のみ、というところもあります。そこで、電気・ガス・水道の3つを合計した金額が次の表です。
総務省家計調査(平成28年)を基に作成
一人暮らしだと水道・光熱費は1カ月当たり約1万円です。また、結婚していても、夫婦共働きで家にいる時間が少ない人は、二人でも約1万円という方もいらっしゃるようです。
家族の人数が多くなるほど、一つの部屋に集まらずにいくつかの部屋に分かれ、お風呂の時間なども長くなるので、光熱費が増える傾向にありますが、光熱費は消えてなくなるもの。平均よりも高い場合は、電気やガスの自由化を生かした見直しをするのもよいでしょう。
パソコンやスマホから、「電力 自由化」などと入力すると、さまざまな比較検討サイトが見つかります。直近1年間の使用量または料金を入力すると、より詳しい比較ができますから、平均額よりも高い人は、電力・ガスの供給会社の見直しを検討してみてください。
光熱費の見直しはやってみると効果あるかも
意外と家計の負担になっているのが、通信費です。プロバイダーにスマホなど、なくてはならないネット環境と電話ですが、これが意外と家計を圧迫していることも少なくありません。
大手キャリアと呼ばれる(NTTドコモ、au、ソフトバンク)を使っている人の平均額は、1カ月当たり7,876円です。それに対して、最近利用者が拡大している格安SIMユーザーの平均額は2,957円。ざっくりいうと、大手キャリアと格安SIMユーザーでは、1カ月当たり4,919円、つまり約5,000円の差があるのです(出典:MMD研究所「2017年携帯電話の利用料金に関する調査」)。
今まで使い慣れた大手キャリアから格安SIMに変更することには「つながりにくくなったら困る」とか「機種代金が残っているから」、「まだ2年の縛りが終わっていない」などと、いろいろあるかと思います。ただし、通信費の節約の観点から考えると、格安SIMに変更したほうが、家計の支出は抑えられます。1カ月で5,000円なら1年で6万円。夫婦なら通信費の見直しだけで12万円です。
「もしかしたら安くなるかも?」と思ったら、まずは、調べることから始めてみてくださいね。調べた上で、「5,000円ぐらい浮きそうだけど、それでもやっぱり今の携帯料金のほうがいい」と思うのなら、それはあなたが大事にしていることだから、高い通信料でもかまいません。その代り、限られた収入の中では、高い通信料分を他の支出で調整する必要があります。食費や水道光熱費、被服費および履物、家具・家事用品など、「かけたいところにはお金をかける!締めるところは引き締める!」という意識を持って、2018年はメリハリ家計を実現してみましょう。(日経ウーマン等より)
これは、食費、光熱費、通信費等の平均値なので、健康保険料や税金等は入っていません。自宅所有だと不動産税、自宅マンションだと不動産税と管理費、賃貸だと賃貸料が掛かります。それに日本で住んでいる場合と海外滞在の場合と比較するのも必要です。何処が住み易い所なのかは、当り前のことですが、懐事情でも変わるようです。