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Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
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アジア「庶民の足」に配車サービスの波

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 アジアでタクシーに比べて格安で利用できる「庶民の足」の三輪タクシーや二輪タクシーに、スマートフォン(スマホ)を使った配車サービスが広がっている。カンボジアの配車企業は今後3年間で車両を3000台にまで拡大する。シンガポール系のグラブはフィリピンやタイで同様のサービスに乗り出した。宅配にも活用されるなど都市経済の大動脈に育つ可能性を秘める。
 
 カンボジアの首都プノンペン。雨期の晴れ間にぬかるむ小道を地元特有の乗り物「トゥクトゥク」が駆け抜ける。最近、古ぼけた客車のものに交じって小ぎれいで運転席にスマホやタブレットを装備した自動三輪タイプが増えてきた。スマホアプリの配車サービスで活躍するトゥクトゥクだ。
 
 男性会社員のチャイさん(24)は週末の市場や親戚宅の訪問でトゥクトゥク配車企業、カムゴーのサービスを愛用する。「スマホ片手に探すだけ。明朗会計なのもうれしい」と満足げだ。
 
 トゥクトゥクには二輪車の後ろに客車を連結したタイプや、三輪自動車タイプがある。車両数が多い都心部ではすぐに見つかるものの、悪質な運転手による高い言い値の運賃や、故意の遠回りに対し不満を抱く市民も多いという。

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グラブはフィリピンでサイドカー式3輪タクシーに着目(マニラ郊外)

 カムゴーの運賃は最初の1キロメートルが3,200リヤル(約88円)で、その後は1キロごとに1,400リヤル加算される。運賃は全地球測位システム(GPS)による最短距離で割り出し、乗車前に提示する。四輪タクシーだとおおむね初乗りが約4,000リヤルで3,000リヤルずつ加算されるなど運賃が膨らむ。
 
 「安全と快適性を保証できる輸送サービスが必要だ」。カムゴーの最高経営責任者(CEO)でプログラマーのチップスーン・オーク氏は2016年7月に起業。車両数は現在は40台程度だが、人気の高まりを受け近く100台を追加し、3年後には3千台体制を目指す。
 
 プノンペンではカムゴーを含め、この1年ほどで少なくとも4社の配車企業が誕生しており、顧客獲得でしのぎを削っている。各社が目指すのは二輪車タクシーの配車で成功したインドネシアのゴジェックやグラブだ。両社は起業から数年でユニコーン(評価額10億ドル=約1,120億円=以上の未公開企業)に飛躍した。
 
 配車サービスの広がりの背景にスマホや高速通信の普及がある。アジアでは中古品も含め数千円~1万円でスマホが購入できる。第4世代(4G)通信も数百円で楽しめる。
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 グラブも手綱は緩めない。フィリピンの首都マニラ北方、アンヘレス。二輪車の横に客車を付けたサイドカー式三輪タクシー「トライシクル」が行き交うこの町で、同社は4月、トライシクル配車サービス「グラブトライク」を始動させた。
 
 すでに300人以上の運転手が登録した。スマホを使った配車の仕組みはカムゴーなどとほぼ共通。アンヘレスを新事業の立ち上げに選んだのは、30万人の人口に対し1万台以上のトライシクルが走り回るという潜在需要の潤沢さだ。タイ北部チェンマイでは7月、ピックアップトラックを改造した乗り合いワゴンを配車する「グラブロットデーン」を開始し、約300人の運転手を束ねる。
 
 今後は、宅配サービスの担い手として注目が集まりそうだ。三輪タクシーによる宅配で先行するのがインド。「オートリキシャ」と呼ぶ三輪タクシーの配車大手ジュグノーは、35都市で約1万5千台を常時稼働する。ケンタッキー・フライド・チキンやバーガーキングなど外食大手と宅配で提携。薬局や花屋なども配送サービスを活用し始めており、同社の売上高は1千万ドルが視野に入った。(日経新聞等より)





 フィリピンはトライシクルだけでなく、ジプニー(フィリピン式乗合バス)にも近代化を進めている。フィリピンの運輸省は来年からの新型車両には、ICカード決済システムを搭載させて、2020年までにICカード決済システムの導入を完了させたいようだ。ジプニー運転手は、この政府のジプニー近代化プログラムに反対して、今日・明日とストをするようだが、進み具合は如何であれ近代化されて行くようだ。東南アジア全体が時代の流れに巻き込まれて行くようだ












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