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Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
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薄毛に白髪、髪のお悩み最新治療法

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 今日は髪の毛のお話です。日本には、薄毛に悩む人が大勢いるといわれています。人の容姿は髪の毛によって大きく左右されます。男性にとっては、女性のシミやシワと同じぐらい深刻な問題で、アンチエイジング医療でも無視できないテーマの一つです。最近は髪の毛の悩みに医療として対応する取り組みが進歩してきました。
 
 男性の脱毛の主な原因とされているのは、加齢、男性ホルモン、遺伝の三つです。今回は、男性ホルモンが関係する「男性型脱毛症(AGA)」についての説明です。AGAは早い人では10代から始まります。家族や親族にAGAの人が多い場合、特に父親がAGAであれば、遺伝する可能性は非常に高くなります。脱毛パターンは、前頭部から頭頂部のどちらか一方、もしくは双方から脱毛が進行します。AGAが厄介なのは、対処しなければ必ず進行することです。気になる方には、早期治療をお勧めします。(AGAの治療薬=良性前立腺肥大の治療薬)
 
 AGAの治療薬として使用されるのが、経口薬フィナステリド(商品名:プロペシア)です。本来は良性前立腺肥大の治療薬として開発された薬剤です。199712月には米食品医薬品局(FDA)がAGAの治療薬として認可。世界50カ国以上で販売を開始しました。日本でも200512月に発売されてから10年が経過しています。
 
 AGAで抜け毛が起きている部位の毛根周辺には、高濃度のジヒドロテストステロン(DHT)というホルモン物質が見られます。男性ホルモンの一種である「テストステロン」が2型5αリダクターゼという酵素によって変化したのが「DHT」です。このDHTが髪をつくる毛母細胞の働きを抑えるたんぱく質を生成して引き起こされるのがAGAです。フィナステリドには、5αリダクターゼの働きを抑制する効果があります。内服薬と、発毛成分を含む外用薬「ミノキシジル」の使用により、育毛効果を認めた患者さんは非常に多いと思います。ただし、発毛を実感するのには6カ月以上かかり、自費診療となるため、診療を継続するためには、一定の経済的な負担がかかります。

 また、フィナステリドの長期内服(1mg3年)による副作用はほぼありませんが、ごくまれに性欲減退、精子の減少(1%)、勃起機能不全(1%未満)、睾丸(こうがん)症状(重み、違和感、疼痛<とうつう>など)、初期脱毛(3040人に1人。内服開始後12カ月間、脱毛症状が進行し、その後回復して毛髪は再生する)、下痢、脂血症・肝機能障害などがみられます。 

イメージ 1
左:AGA治療前/右:AGA治療1年後
 
 2015年、AGAの経口(飲み薬)の新薬「デュタステリド(商品名・ザガーロ)」が厚生労働省の製造販売承認を取得しました。この新薬も本来は前立腺肥大の治療薬で、発毛効果はフィナステリドと比較すると、増毛本数は1.6倍、太さは1.45倍あるようです。201511月に日本でも発売される予定でしたが、現在は発売が延期になっており、発売日は未定となっています。
 
 薄毛は、男性だけではなく女性にとっても大きな悩みと言えます。加齢により頭髪が減って、地肌が透けるようになるなど、悩みは男性と共通しています。原因となるのは、過度なダイエットによる栄養失調、ストレス、紫外線や毛染め、パーマなどによる直接のダメージです。白髪が目立ってくると必須となるヘアダイ(毛染め)は、髪の毛のたんぱく質を溶かし、脱毛の原因になります。ダメージが気になる人は、髪の毛の表面をコーティングするヘアマニキュアの方が地肌への損傷が少ないのでおすすめですが、白髪の毛染めは難しいかもしれません。ヘアダイでかぶれた経験をお持ちの方も多いでしょう。かぶれの原因となるジアミン系染料を含まない植物性の白髪染めもあるので、一度お試しください。
 
 閉経に伴う女性ホルモン分泌の低下が薄毛の原因となる場合、AGAと同様、ミノキシジルを塗布して、髪の毛の成分であるケラチンが入った「パントガール」という内服薬の処方をします。また、女性は鉄欠乏性貧血が薄毛の原因になっているケースもあり、鉄剤、ビタミンB群やアミノ酸なども治療補助として使用しています。
 
 直接頭皮に薬剤を注射する治療法もあります。これは男性にも適用することがありますが、女性には、ミノキシジルやプラセンタ(胎盤由来の老化防止に効果的な物質)、ビタミン剤を混合したカクテルを注射します。最新の再生医療を用いた治療では、自分の血液を使用します。血液を20mL採取して、遠心分離により、「多血小板血漿(けっしょう)」(PRPPlatelet-Rich-Plasma)を分離し、頭皮に注射します。多血小板血漿は、血を止める役割がある血小板を大量に含むよう調整した血漿です。実は血小板には、損傷した細胞を修復する機能がある「成長因子」が多く含まれており、多血小板血漿は傷の治療にも使われています。これを脱毛治療に応用する試みです。
 
 大学病院勤務でチーフレジデント(リーダー的存在の研修医)だったころ、左側の髪の毛の分け目の一部分に白い物体を3本発見しました。当時の職場では女性で初のチーフというプレッシャーを感じ、また手術日はパイプ椅子三つをくっつけて仮眠をとるような激務で、家にも帰れぬ日々が続いていました。また、自分のことだけでも目いっぱいの毎日なのに、いろいろと失敗をする後輩医師の面倒を見るのが悩みの種で、その3本の白髪に、「プリ・カン・ブー」という愛称をつけていました。その時は、強いストレスによる一時的な現象だと思っていたので、あまりショックではありませんでした。マリー・アントワネットが1晩で総白髪になったというエピソードは医学的な根拠がない話ですが、体や精神にストレスがある状況では白髪になるとよく言われています。最近は3本どころでなく、新たな白髪が……。これは完全な老化現象です。
 
 シミは紫外線を浴び、メラニン色素が過剰沈着するために起こり、白髪はメラニン色素が減少するために起こります。シミと白髪が逆の現象だったら・・・・・・、そう思いませんか。白髪は、メラニン色素が含まれていない状態の髪です。メラニンは表皮の基底層にあるメラノサイトという細胞内で作られます。メラニン生成の際、チロシナーゼという酵素が働きます。メラノサイトの機能停止や低下、あるいはチロシナーゼの働きの低下により、黒いメラニン色素が作られなくなり、白髪になるのです。

 しかし、これらメカニズムの原因は解明されていません。遺伝や病気、さらに栄養不足やストレスなどが考えられますが、それらがどの程度影響しているかもわかっていません。
 
 ただし、栄養摂取とストレス防止が白髪の予防や進行を遅くすると言われています。また、亜鉛をはじめ、カルシウムや銅、ヨード(ヨウ素)などの栄養素を取ることが推奨されています。昔から、白髪には黒ゴマ、黒豆が良いとされてきました。亜鉛やカルシウムを含むからかもしれませんね。
 
 紫外線に当たってシミができるのなら、髪の毛に紫外線をあてればよいと考えている方もいらっしゃるかと思いますが、それは逆効果です。紫外線の影響で毛根がダメージを受けると、白髪ばかりか毛髪が生えなくなる可能性があります。
 
 薄毛や白髪など、頭髪の加齢現象に対しては、早期に、できることから始めるとよいでしょう。(毎日新聞等より)





 私も白髪が増えてきましたが、自然が好きなので毛染め等は今まで一切したことがありません。でも、カルボの方々の仲間入りを遅らせるためにも、今後は髪に良いことをして行きたいと思います。(笑)












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