このブログの「セントレアの空港整備」で、触れたことがあるボーイング747LCF、通称「ドリームリフター」(夢を運ぶ飛行機)。
世界に4機しかない大型特殊貨物機で、これはボーイングが開発を進めていた「787」の主要パーツの製造を担当している海外の協力メーカーから、主翼や胴体の一部などの完成部品を、最終組立工場のであるシアトル郊外のボーイングのエバレット工場に輸送するために造られた世界最大級の運搬用飛行機。「ジャンボ機」の名で親しまれるボーイング747-400を改造する形で製造され、1号機は2006年に初飛行を果たした。LCFは、Large Cargo Freighter(ラージ・カーゴ・フレイター)の略です。
間近で見ると、とても奇妙な形をしており、747-400に比べて胴体を72m迄延長。747ファミリーの中でも特大サイズで、機首や主翼、尾部の形には大きな変化はないが、巨体の安定性を高めるために垂直尾翼は大きくなった。そして最も特徴的なのが、中央の胴体だけがずんぐりと膨れ上がった何ともユニークな形状をしている。
787の完成部品を搭載する貨物スペースの容積は、それまでの747-400貨物機と比較して約3倍の広さ。機体後部の左舷側にヒンジ(ちょうつがい)があり、専用の特殊車両で尾部を支えながら折り曲げるように貨物口を開く。各国の協力メーカーの工場で完成した787のパーツをそのまま積み込むために、リフトが一体化した特殊車両も用意されている。
このドリームリフターは、協力工場が米国のカンザス州ウィチタ、サウスカロナイナ州チャールストン他に、イタリアのグロッターリエと日本の愛知県にあり、それらの近くにある飛行場とシアトルを結ぶ形で飛んでいる。ですから、日本ではセントレアに唯一飛んでくる飛行機です。
関西に住んでいると、空路だと直行便がないので、セントレアに行くには陸路しかないため、見る機会がないのは残念ですね。