日本は本格的コーヒーの愛飲家が増えているようです。コーヒーのいれ方のコツをつかめば、ひと味違った味わいになります。最近はワインのように産地にこだわってコーヒーを楽しむことも注目されているようです。
東京都台東区の喫茶店「カフェ・バッハ」。1968年開店の老舗で2000年の九州・沖縄サミットの晩さん会で出されたコーヒーを焙煎したところだ。約20種類の世界各地の豆を、浅~深煎りの4段階に焙煎(ばいせん)して提供するこだわりの店で、「ブルーボトルコーヒー」の創業者(ジェームス・フリーマン)も来る店だ。喫茶店を開業したい人向けの講座も開いており、そこでおいしいコーヒーのいれ方を聞いた。
家庭ではペーパードリップがおすすめ。道具がシンプルなため、豆の風味や焙煎度合いが素直に抽出され、豆ごとの味の違いを楽しみやすいという。
豆の味は産地のほかに焙煎が大きく影響する。浅いと酸味が強く、深煎りになるにつれ苦みが増すことを念頭に。適切に焙煎された、鮮度のいい豆を使いたいものだ。
焙煎したての豆を挽いた粉に湯を注ぐと、きめ細かい泡が現れ、ぷーっとふくらむ。新鮮な豆にはガスが含まれているからだ。おいしいコーヒーに蒸らしは不可欠。粉から味や成分を出しやすくする手順で、湯は細く静かに注ぐ。一気に注ぐと粉が作る濾過層が荒れ、味がなめらかでなくなります。
ふくらんだ粉が平らになったら再び湯を注ぐ。ここで気になるのが、ろ紙のへりについた粉だ。もったいなくてつい湯を注ぎたくなるがこれは御法度。湯が粉を通らずに落ちてコーヒーを薄めてしまうからだ。また、お湯を一度に入れすぎると滴が落ちるのに時間がかかり、えぐみが出てしまうので要注意となる。
できあがりの味は、蒸らしの時間や湯の量、温度の組み合わせで調整できる。抽出の加減で味がどう変わるかを知り、好みの作り方を探すのも良いでしょう。
日本では従来、複数の産地の豆を混ぜてバランスのとれた味に調える「ブレンド」が主流だった。これに対して最近注目を集めるのが、「シングル・オリジン」と呼ばれる単一産地の豆だけでいれるコーヒーだ。
「カフェ・バッハ」では1970年代後半から産地へ赴いて豆を仕入れ、それぞれの特性を生かす焙煎をしてシングル・オリジンのコーヒーを提供してきた。
九州・沖縄サミットで使った希少豆で有名なパナマの「ゲイシャ」をいれてもらった。花のような香り。軽い苦みの後、かんきつ系の優しい酸味を感じた。ゆっくり飲むと、次第にフルーティーさが際立ってくるようだ。熱いコーヒーは香りが立つが、温度が下がると苦みが和らぎ、豆が本来持つ繊細な味わいを感じられるという。
シングル・オリジンは抽出の仕方で豆の個性がより豊かに変化するので、未知の味と出会う旅のような楽しみがあるようだ。
今、産地と抽出法にこだわるサードウェーブ(第3の波)コーヒーを楽しむ人が増えている。「シングル・オリジン」と呼ばれる単一産地の豆を使用。産地から適正価格で豆を買い取り、生産者を守るフェアトレードも重視。代表格とされる米国の「ブルーボトルコーヒー」が今年2月、東京に日本1号店を出店した。
なぜ「第3の波」なのかは、「第1の波」はコーヒーが一般家庭まで普及した時期で、日本では高度経済成長期。「第2の波」は、カフェラテなどが人気を集めたスターバックスなど、米国シアトル系のチェーン店が広がった1990年代後半という。
全日本コーヒー協会の昨年の調査では、コーヒーの飲み方について、ブラックが41%にのぼり最多だった。10年前は砂糖とミルク両方を入れる人が35%と最多で、次いでブラックが33%だった。糖分を控えることや豆の味を純粋に楽しみたい人が増えていることが要因とみられる。1週間に飲むコーヒーは1人平均11.13杯。調査開始の1980年以降最多で、前回調査時(2012年)より0.40杯増えた。中学生から79歳の3,318人に調査した。(朝日新聞等より)
フィリピンでのコーヒー・タイムは、日本から真空パックのものを持って行き、ペーパードリップで飲んでいます。無くなればフィリピンのものを飲んでいます。フィリピンにある「3 in 1」は飲みません。(笑)