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Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
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SM傘下のもう一つの銀行

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 SMグループの有力銀行であり、フィリピン最古の民間銀行であるチャイナ・バンキング・コーポレーション(チャイナバンク、中国のチャイナバンクとは異なる)が、2015第一四半期(1月~3月)の決算速報を発表した。
 

 それによると、今第1四半期の営業収入は、前年同期比19%増の47億7,000万ペソに達した。2014年に買収したプランターズ・デベロップメント・バンク(プランターズ)がフル寄与したこともあって大幅増収となった。内訳は、主力の融資事業による純金利収入が同23%増の37億1,000万ペソ、非金利収入が6%増の10億7,000万ペソであった。なお、利鞘率は3.37%で、前年同期の3.13%から拡大した。

 
 大幅増収の一方、積極拡大策に伴い営業費用が同25%増の31億6,000万ペソへと急増したことで、純利益は前年比4%増の12億1,000万ペソと一桁増にとどまった。株主資本利益率(ROE)は8.4%(年率換算)、総資本利益率(ROA)は1.03%と良好な水準であった。
 
 なお、3月末の総資産残高は前年同月末比17%増の4,774億ペソで民間銀行で第5位となっている。融資残高は同24%増の2,915億ペソ、受け入れ預金残高は同16%増の4,062万ペソとなった。預貸比率は70.5%で前年同期の65.8%から上昇したが、依然、貸出余力は大である。自己資本比率(CAR)は14.72%、中核自己資本比率(TIER1)は13.81%。
 
 3月末のチャイナバンク・グループの総店舗数は482店に達している。内訳はチャイナバンクが318店、傘下の貯蓄銀行であるチャイナバンク・セービング(CBS)が86店、プランターズ78店である。総店舗数はプランターズ買収前の2013年末の368店から大幅増加となっている。
 
 株主総会においては、8%の株式配当、10%の現金配当が承認された。10%の現金配当とは1株(額面10ペソ)当たり1ペソの配当である。現金配当総額は17億2,000万ペソで、2014年年間利益51億2,000万ペソに相当する。
 
 なお、フィリピン初の民間銀行として1920年に創立されたチャイナバンクは、1965年にフィリピン証券取引所(PSE)に新規上場した。1969年には、東南アジアの銀行で初めて顧客預金口座のオンライン処理化を実現、 1988年にはフィリピン初のテレフォン・バンキングサービスを開始した。
 
 SMグループは、フィリピン最大の商業銀行であるBDOユニバンクを擁しているが、フィリピン最古の民間銀行であり現在は第5位(総資産ベース)のチャイナバンクも有していることが注目される。(フィリピン証券取引所等より)





 企業の経営は王国造りと言われるが、フィリピンも商売が上手く行くと、銀行を買収を含めて持つようになり、あらゆる商売に手を出し財閥となる。それに、自分が大株主なので、株式の配当もよく資産が勝手に増えて行く構図だ。

 SMグループは、合併してフィリピン最大の商業銀行であるBDOを擁しているが、フィリピン最古の民間銀行で第5位の銀行も持っている。

 ただ、今年末から始まるアセアンの経済圏の中で見ると、フィリピンの各銀行の規模が小さいので、アセアン内の銀行再編が始まるかも知れないですね。
 











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