フィリピン訪問中であったローマ法王フランシスコは、1月18日、マニラで市民参加のミサを捧げた。
フィリピンのカトリック教会の暦で「サントニーニョ(聖なる幼きイエス)」を記念したこの日曜日、法王のフィリピン訪問における最後の公式行事としての野外ミサが盛大にとり行われた。
あいにくの悪天候となったが、マニラ市内には、会場のリザル公園を中心に、教皇ミサに参加しようと集ったおよそ600万人の信者たちの波が続いた。
この人出について、バチカン報道局長フェデリコ・ロンバルディ神父は、法王ミサの参加者数としては、これまで知られる中では最大のものと思われると述べた。以前の記録としては、やはりマニラで、20年前、法王ヨハネ・パウロ2世が世界青年の日のミサを司式した時の400~500万人があるとのことである。
ミサの説教で法王は、フィリピンがアジアにおいて福音の推進者となり、神が創造した世界の美しさを不正や、腐敗、搾取で傷つけることがないようにと呼びかけた。また、各々の家庭はもとより、教会という神の家族、そして世界という人類の家族を守るよう、フィリピンの信者に願った。
なお法王は、17日には、フィリピン・レイテ島タクロバンとパロを訪れ、台風の被災者たちを励ました。2013年11月の台風で壊滅的被害を受けた地域への訪問は、法王の以前からの願いであり、このたびのフィリピン司牧訪問の重要な目的の一つとなっていた。
法王は空路でタクロバンに到着、空港隣接の敷地で市民参加のミサをとり行った。折りしも台風1号のため、現地は強い雨と風に見舞われ、法王をはじめ皆が雨具を身につけての参加となったが、およそ20万人の信者らは悪天候にも負けず、法王の言葉に熱心に耳を傾けていた。(バチカン放送局ニュース等より)
流石アジア最大のカトリック国だ。ローマ法王のフィリピン訪問で、マニラ首都圏は、1月15日(木)、16日(金)、19日(月)の3日間が特別休日(Non-Working Special Day)となった。アキノ大統領が、昨年12月23日、アキノ大統領が大統領告示第936号を通じて、上記3日間を特別休日と宣言した。したがって、首都圏内のほとんどの政府機関、学校、多くの企業は1月15日から19日まで土日をはさみ5連休となった。
特別休日の場合、通常はフィリピン中央銀行(BSP)の決済・清算業務が停止されることから、外為、証券取引も停止される。今回に関しても、1月7日に、これらの金融取引が該当3日間停止と発表された。しかし、今回の5連休は年末年始の長期休暇の直後の長い休みであり、金融関連取引が連続で長い期間停止というのも問題があるということで、BSPが「1月19日は、BSPのフィリピン決済・精算システム(PhilPass)を稼働させると表明して、外為や証券の決済業務も可能となり、それらの取引実施ができることになったが、外為市場は休場となった。
フランシスコ・ローマ法王がレイテ島タクロバンを訪問した1月17日13時37分、タクロバン空港において、ボンバルディア・グローバル・エクスプレス機が滑走路をオーバーランするという事故が発生した。
台風1号も接近しており、自己原因が悪天候によるものかその他によるものかは究明中としている。
同機には、オチョア官房長官、コロマ長官、バウティスタ次官、セラピオ次官を含む政府関係者11名と、パイロット3名、スチュワード1名の合計11名が搭乗していた。政府関係者は無事、パイロットらが病院に搬送されたが軽症の様である。
ただ、レイテ島タクロバン市で、歓迎の準備作業をしていた1名が、台風による強風の落下物で亡くなったのは残念だった。
マニラで600万人という史上最大規模の合同ミサが行われたが、特別休日、交通規制等をして、何とか、フィリピンでの2015年の一大イベントが終わったようだ。