2014年年初5カ月間(1~5月)の累計OFW送金額(銀行経由の現金送金額)は前年同期比5.7%増の93億7,200万米ドル。そのうち、陸上ベースのOFWからの送金は前年同期比5%増の70億8,100万米ドル、海上ベースのOFWからの送金は8.1%増の22億9,100万米ドルであった。なお、これらの数値は中央銀行が把握している公式銀行ルートによるものである。
送金元の国別動向については、1位が米国で前年同期比0.5%減の38億3,400万米ドル(シェア40.9%)、2位サウジアラビアの37.1%増の 9億6,800万米ドル(10.3%)、3位アラブ首長国連邦(AUE)の46.9%増の6億3,700万米ドル(6.8%)、4位英国の18.1%増の 5億5,600万米ドル(5.9%)、5位シンガポールの12.5%増の4億7,200万米ドル(5.0%)、6位日本の8.9%増の3億8,800万米ドル(4.1%)、7位香港の30.6%増の2億6,600万米ドル(2.8%)など。
フィリピン海外雇用管理局(POEA)の最新資料によると、2014年年初5か月間に認可された求人件数は累計37万1,097件(速報値)であった。そのうちの38.5%が処理済みで、主にサービス業、製造業、専門職、技術系の職種であった。主なホスト国は、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、台湾、クウェート、カタール。
根強いOFW需要のほか、銀行やノンバンク系送金機関の継続的なネットワーク拡大、送金市場における金融商品の革新等がOFW送金の増加に寄与してい る。
国際通貨基金(IMF)の「国際収支国際投資ポジションマニュアル」(BPM第6版)に準拠した包括的OFW送金データ(銀行経由現金送金+帰国時持参分+非現金型資産贈与含む)によると、5月の包括的OFW送金額(速報値)は前年同月比5.5%増の21億9,500万米ドル、年初5カ月間累計では前年 同期比6.1%増の104億400万米ドル。
当然のことながら、従来からの公表データである銀行経由分のみの送金額を上回っている。(フィリピン中央銀行発表等より)