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Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
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ロコモ予防に自宅でできる「下半身強化エクササイズ」

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 体の健康を保ち、いつまでもパワフルに働くには、正しい運動と食事、そして休息のバランスが取れた生活が必要だ。そこで、著名なフィジカルトレーナーである中野ジェームズ修一さんに、遠回りしない、結果の出る健康術を紹介してもらおう。

 今回のテーマは「ロコモティブシンドローム(通称ロコモ、運動器症候群)」について。ロコモを予防するためにも、下半身の筋肉を鍛えるエクササイズに取り組もう。

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下半身の筋肉を鍛えることがロコモ予防につながる。

 厚生労働省の統計によると、2016年3月の時点で、要介護・要支援の認定を受けている人の数は全国で約620万人。2001年3月の約256万人から、およそ2.5倍にまで増えている。
 
 しかも、要介護・要支援になった人の約3分の1は、転倒による骨折や関節リウマチなどの関節疾患がきっかけだったという。つまり、運動器障害、ロコモが原因で寝たきりになる人がそれだけ多いのだ。
 
 「そうならないためには、特に下半身の大きな筋肉群を鍛える必要があります」と中野さんは言う。
 
 ロコモ危険度をチェックするために、椅子から片脚立ちするテストを紹介した。その結果、ロコモやその予備軍の危険性が疑われる人は、今すぐにでも、下半身を鍛え始めたほうがいい。
 
 「お尻から下肢全体にかけての筋肉は、まさに歩くため、動くための筋肉です。野生の動物たちを見ればわかると思いますが、動けなくなれば餌も取れませんし、ほかの生き物に捕食されて命を落としてしまいます。人間も大昔は同じだったのでしょうが、現在は医療と科学の発達でそんなことはなくなりました。しかしその代わりなのか、要介護・要支援の方々が増えてきているのです」(中野さん)
 
 日本人は男女ともに平均寿命が延びている。厚生労働省が発表したデータによると、2015年の平均寿命は男性が80.75歳、女性は86.99歳と過去最高を記録している。しかし、日常生活に制限がない期間、つまり“健康寿命”は2013年時点で男性が71.19歳、女性は74.21歳となっている。
 
 この先、さらなる医学の進歩によって平均寿命は延びるといわれるが、誰かに頼って生きなければならない期間が依然として10年前後もあるのかもしれないのだ。
 
 「足腰は動くための器官であると同時に、体を建物に例えるなら基礎(土台)でもあります。背骨は基礎に打ち込まれた柱であり、体幹部は柱の周囲を固めるコンクリートでしょう。建物全体が安定するには、基礎が頑丈であることが重要です。そのために下半身の筋肉を強く、大きくする必要があるのです」(中野さん)
 
 加えて、下半身には大きくて太い筋肉が集中している。その量は、体の全筋肉量の50%以上とも60%以上ともいわれるほど。それゆえ、この部位を積極的に動かすことによって代謝と血行が良くなり、体脂肪の燃焼や生活習慣病の予防にも貢献することが期待できるのだ。
 
 それでは、どのようにして下半身を鍛えればいいのだろうか。「ジムに通ったほうがモチベーションを維持できるというのであれば、それでも構いません。初心者であれば、専門家に教えてもらうことで、狙った筋肉をきちんと鍛えることができます。その際、はっきりと『ロコモ予防がしたい』と伝えてください。知識と経験のあるトレーナーであれば、ダイエットやシェイプアップとは違ったメニューでプログラムを作成してくれます」(中野さん)
 
 ジムではなく一人でやりたいという人は、家でもできる自分の体重を使ったトレーニング、いわゆる“自重トレーニング”でも十分に筋肉を鍛えることができる。
 
 もし、足腰が衰えていたり、膝などに痛みを抱えているならば、まずは医師にトレーニングをしてもよいか確認し、OKならどの程度ならば行ってよいのか指示をもらおう。なるべく負荷が低いトレーニングから始めることになるが、強度は徐々に上げていくとよい。強度を上げずに同じことを繰り返していくと、体はその刺激に慣れてしまい、最小限の力で動作を行うようになり、効果が薄れるからだ。
 
 ここでは、中野さんが考えたロコモ予防に役立つ下半身強化のエクササイズを、強度の低い順に3つ紹介する。「全部やる必要はなく、どれか一つを選んで実行していただいても大丈夫です」(中野さん)

 ロコモ予防(1)オープンスタンス キッチンスクワット
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 1.台所の作業台やテーブルなどに手を置いて、つま先を外側に向けて、両足を大股1歩分左右に開く。胸を開いて背中を伸ばし、椅子に腰掛けるように腰を落としていく。
 
 2.背中を伸ばしたまま、1、2、3、4と数えながら4秒かけて膝を伸ばしていく。立ち上がったら、同じ時間をかけて「1」の姿勢に戻していく。目標は20回×2セットだが、もっと少ない回数から始めてもOK。これはほかのエクササイズも同様だ。 
 
 ロコモ予防(2)スモウスクワット ウィズ ウェイト

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 1.1.5〜2リットルのペットボトルを両手で持って、つま先を外側に向けて両足を大股1歩分左右に開く。椅子に腰掛ける感覚で、膝がつま先よりも前に出ないように注意しながら腰を沈み込ませていく。
 
 2.背中が丸まらないようにして、反動を使わずに4秒かけて立ち上がっていく。「1」の姿勢に戻って、同じことを20回×2セットを目標に行う。
 
 ロコモ予防(3)フロントランジ

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 1.両手は頭の後ろで組み、両足を骨盤の幅に開いて、つま先をまっすぐ前に向けて立つ。
 
 2.上半身は床と垂直を保ったまま、片足を大きく前に踏み出す。前に出した足の膝が90度になるまで体を沈み込ませる。元の姿勢に戻り、同じ側を連続20回を目標に繰り返し、反対側も同じように行う。足を踏み出して沈み込んだときに、膝がつま先より前に出たり、内側に入り込んだりしないように注意する。
 

 どのエクササイズも、臀部から下肢の筋肉にしっかり体重が乗っているのを実感しながら行うことが大切だ。最初の「オープンスタンスキッチンスクワット」から始めて、目標回数がクリアできるようになったらステップアップしていってもいい。

 

 3番目の「フロントランジ」が楽にこなせるようになったら、次は両手にそれぞれ1.5~2リットルのペットボトルを持って頭上に掲げ、同じ動作を行う「オーバーヘッドフロントランジ」に取り組むのもいいだろう。腕を伸ばして肩関節に重みを感じながら行うのがポイントだ。

 
 頑張り過ぎず、やり過ぎず、効果を実感しながら継続していくことが、将来、ロコモになる可能性を低減してくれることになる。(日経グッデイ等より)





 自宅でできるロコモ予防の下半身強化エクササイズ。頑張り過ぎず、やり過ぎず、継続できれば健康に良いと思います。私はジムに通っていますが、通えない時にやってみようと思います。












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