フィリピン統計庁(PSA)が発表した農水産業統計では、2018年の農業生産額(実質=00年基準)は前年比0.56%増の8,144億3,900万ペソ(約1兆6,900億円)だった。作物と水産は落ち込んだが、家畜と家きんが伸び、2年連続でプラス成長となった。
分野別では、家きんが5.75%増、家畜が1.89%増とプラス成長。家きんは、生産額が最大の鶏が5.20%増の1,037億2,100万ペソで成長をけん引。鶏卵も8.43%増の292億600万ペソに拡大した。家畜は、豚が2.42%増の1,208億7,400万ペソ、乳牛が4.11%増の3億2,500万ペソと伸びた。
作物は0.98%減の4,071億8,400万ペソ。前年の6.69%増から減少に転じた。全体に占める割合は前年の51.18%から50.40%に低下した。作物別に生産量をみると、サトウキビが15.56%減の2,473万トンに落ち込んだほか、パライ(未脱穀米)、トウモロコシ、マンゴーなども前年割れだった。
水産は1.13%減の1,279億5,100万ペソ。生産額が最大のミルクフィッシュ(フィリピン名・バングス)が3.90%減の225億3,000万ペソだったほか、ムロアジが8.14%減、キハダマグロが11.91%減と落ち込んだ。
出荷価格は平均5.62%上昇。分野別では、作物が5.03%、家畜が8.27%、家きんが2.14%、水産が9.79%それぞれ上昇した。上昇率は、キャベツの44.42%、かんきつ類カラマンシーの33.37%、タマネギの31.49%が目立った。一方、ココナツは27.04%、ゴムは15.01%それぞれ低下した。
第4四半期(10~12月)の生産額は、前年同期比1.80%増の2,274億3,000万ペソ。全分野がプラス成長で、家きんが6.99%増と最も伸びた。主要作物の生産量は、台風などの影響でパライやサトウキビは前年割れだったが、トウモロコシは2桁増だった。
出荷価格は2.22%上昇。分野別では、作物が1.94%、家畜が5.69%、水産が7.80%それぞれ上昇した一方、家きんは4,91%下落した。(NNA等より)
フィリピンは、お米大好き人間の国なので、お米が自給できる国になって欲しいものだ。それに我が家があるネグロス島は「砂糖の島」と言われ国内の60%を生産していたのだが、バコロド近辺を見渡していると、宅地造成されて住宅地になっているのをよく見かけるようになった。
日本は人口減少になっているが、世界の人口はフィリピンだけでなく、増えているので、農業生産増になるように、国も指導を今以上に強化して欲しいものだ。