羽田空港の国際線発着枠の増加に伴い、デルタ航空など米航空各社は増便申請を米運輸局に提出した。2020年の東京五輪前に運用が始まる見込み。米国には1日あたり12便の増加が割り当てられており、各航空会社への配分が今後の焦点となりそうだ。
デルタは羽田と米国の5空港を結ぶ直行便の増加を申し出た。シアトル、デトロイト、アトランタ、ポートランドといった経済規模の大きい米主要都市と羽田を結ぶことでビジネスマンらの利便性向上をねらう。羽田~ホノルル間は直行便の1日2便運航をめざす。「貿易と観光の発展に貢献する」(同社)としている。
現在は羽田とミネアポリス、ロサンゼルスの2都市を結ぶ路線を運航しており、すでに80万人以上が利用したという。
ユナイテッド航空は、羽田とマンハッタン近郊のニューアーク空港など6空港を結ぶ直行便の運航を申請した。スコット・カービー社長は「米国の消費者や企業の需要を満たすため日本への最大級のネットワークを提供できる」と期待する。アメリカン航空も羽田とダラス、ロサンゼルスの2路線の就航をめざす。
日米両国政府は1月、羽田の国際線発着枠を増やすための新しい飛行ルートをめぐり基本合意した。実現すれば国際線の発着回数は現状の年6万回(昼間時間帯)から9万9千回に増加し、1日当たりでは約50便増える見込みだ。
長距離で単価が高い日米路線は米国の航空会社にとっても重要だ。羽田は地方空港とのネットワークが充実しており、米国からの乗り継ぎも便利になる。(日経新聞等より)
羽田の新ルート開設は、東京の上空も飛ぶことになり、そのルート沿いの住民は不安を募らせているが、航空会社は増便に積極的だ。羽田空港は首都圏の中心地にあり旅客も利便性はあるが、成田空港の活用もよく考えて欲しいものだ。