フィリピンは、国際線の利用者数が急速に増えている。豪シンクタンク、アジア太平洋航空センター（ＣＡＰＡ）のリポートによれば、フィリピンの国際線利用者数は２００７年の１，１５０万人から２０１７年の２，４４３万人へと１０年間で倍増した。
２０１７年の国際線利用者は前年比１２％増と伸びた。２０１５年は同１１％増、２０１６年は１０％増だった。ＣＡＰＡによれば、フィリピンを訪れた外国人旅行者数は、２０１４年の４８３万人から２０１７年に６６２万人へと大幅に増えている。ＣＡＰＡは「急速な経済成長と観光地としての人気の高さが過去３年間の国際線利用者急増につながった。フィリピンを訪問する外国人旅行者数は３年連続で１１％増の伸びを示している」と述べた。
ＣＡＰＡによれば、国際線利用者は外国人旅行者とフィリピン人国外渡航者がともに増加している。全体に占める割合は、外国人旅行者数がフィリピン人国外渡航者数をやや上回る。
最新のデータによると、航空会社別ではフィリピン航空（ＰＡＬ）が国際線市場全体の２８％のシェアでトップに立つ。２位はセブ・パシフィック航空で２０％だった。２０１２年に運航を開始したフィリピン・エアアジアもシェアを伸ばしており、２０１７年は６％だった。
ＣＡＰＡは、２０１８年も引き続きＰＡＬとセブ・パシフィック航空が国際線市場を牽引すると予想している。ＰＡＬはエアバスの新型旅客機が納入される予定で、セブ・パシフィック航空は国際線の座席数を１３～１５％拡大させる計画だ。
フィリピンへの来訪者が増えたのは、中国との関係改善が進んで中国人が増えたのも要因だ。４位だった中国からの来訪者は急激に増え２位の座を確保、毎年１位の韓国人に追い付け追い越せの勢いだ。
経済状況が良くなったフィリピン人の海外旅行者も増えている。特に日本への旅行者も増えて、日本人がフィリピンに来る人数とあまり変わらなくなって来たし、これからも続きそうだ。