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Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
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衛星画像で公共事業を監視?

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 フィリピン政府は、衛星画像やジオタグ(位置情報)機能といった最新技術を活用し、大型公共事業の進捗状況を追跡すると発表している。プロジェクトの迅速化とコスト削減を図ると言う。
 
 ディオクノ予算管理相は、政府が出資する公共事業の進捗状況を科学技術省と連携して管理すると明らかにした。予算管理省が主導する「DIME」プロジェクトでは、科学技術省のLiDAR(光検出・測距)を利用し、165億ペソ(約348億円)規模の南北通勤鉄道事業や総額62億ペソ規模の港湾施設や空港までの道路建設といった大型公共事業の進捗状況を把握する。
 
 ディオクノ氏によると、DIMEは2018年の最重要政策の一つに位置付けられ、いずれはドゥテルテ政権の大規模インフラ整備計画「ビルド・ビルド・ビルド」の全プロジェクトに適用される。人工衛星やドローン(小型無人機)が撮影した画像を使って資材調達や建設の進捗状況を確認するという。同氏は「プロジェクトの完成時期が早まるだけでなく、無駄も減らせる。ゴースト事業もなくなるだろう」と期待を寄せた。
 
 反資金洗浄委員会(AMLC)の報告書によれば、フィリピンの国家予算の約2割が汚職行為で失われている。予算管理省と科学技術省は昨年、DIMEのテスト事業を実施し、灌漑システムの状況を確認するためのデータを収集した。
 
 DIMEは教育省が1,059億ペソ規模で進める教育施設建設や保健省の290億ペソ規模の保健施設増強計画などにも適用される見通し。建設以外のプロジェクトでは書類による確認を行う。
 
 人工衛星画像データは月次ベースの最新情報を利用する。政府は2016年に打ち上げられた国産超小型衛星やほかの商業衛星からデータを収集する計画。(Sankei-Biz等より)





 スイスのビジネススクールIMDが発表した「国際競争力ランキング」で、フィリピンは順位を9つ落とし、50位に転落した。先日のドゥテルテ大統領の施政方針演説の中でも述べていたように、官僚主義的な手続きと長い順番待ち行列の撤廃は、法と秩序の回復や汚職防止とともに大統領の3大誓約の一つ。衛星画像で公共事業を監視する新しい試みだが、それらを補助できるものになればなお良いだろう。












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