Quantcast
Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2208

コンビニエンス・ストア、収益力格差も更に拡大!

$
0
0

 フィリピンの大手コンビニエンスストアの2017年(1月~12月)の業績動向が明らかになってきた。フィリピン証券取引所(PSE)上場のフィリピンセブン(セブンイレブン運営企業)は今年の4月5日に年次報告書を発表したほか、その他の企業の収益動向は現地パートナー企業の事業報告書等に部分的に記載されている。

 首位のセブンイレブンは、台湾系のプレジデント・チェーン・ストア(ラブアン)ホールディングスが52.216%(20179末現在)を所有するフィリピン・セブン社 (PSC)によって運営されている。PSCは1982年11月に設立され、1984年2月にケソン市エドサ通り沿いにオープンした。その後、店舗網拡充に注力、2013年末に1,000店の大台を突破、2016年末には1,995店に達し、フィリピンでの24時間営業のブランド・コンビニエンスストア店舗数シェア約60%を 誇っている。このPSCは1998年2月4日にフィリピン証券取引所(PSE)に上場した。

 
 2017年も店舗数が順調に増加、3月8日に2千店を突破した。年間では290店純増、2017年末で2,285店となり、前年末の1,995店から率にして14.5%増加した。2016年以降は店舗数の減少が続くミニストップ(2017年末496店)やファミリーマート(同66店)との差を拡大させている。

 2017年末のセブンイ レブン2,285店の地域別内訳はルソン地域1,802店(うちマニラ首都圏879店)、セブを中心とするビサヤ地域313店、ダバオを中心とするミンダナオ地域170店となっている。また自営店が46%、54%がフランチャイズ店となっている。
 
 このようなPSCによるセブンイレブンの2017年(1月~12月)のグループ総売上高(システムワイドセールス)は前年比18.2%増の375億3,075万ペソ、商品売上高は同13.2%増の320億8,844万ペソに達した。増収効果や効率化効果などにより、税引前利益は同12%増の19億1,583万ペソ、純利益は同12.1%増の13億1,790万ペソとなった。店舗数の増加に伴い、年間ベースの純利益は順調に増加してきている。

 一方、日系ブランドで当地第2位のミニストップは、ロビンソンズ・コンビニエンス・ストアーズ(RCSI)によってフランチャイズ展開されている。RCSIは、三菱商事、ミ ニストップ株式会社、ゴコンウェイ・ファミリー傘下のロビンソンズリテイル(RRHI)グループとの共同事業である。2000年にRCSIとミニストップ本社との間でカントリー・フランチャイズ契約が正式締結され、2000年12月にミニストップのフィリピン1号店がオープンした。RRHIは2013年11月にフィリピン証券取引所(PSE)に新規上場された。

 フィリピンでのミニストップ店舗数は、2012年末337店(店舗数は日本側発表数字、以下同様)、2013年末386店、2014年末454店、2015年末519店と順調に増加してきた。しかし、2016年に入るとブレーキがかかり、同12月末は499店、2017年末496店と減少傾向となっている。
 
 発表されたRRHIの事業報告書などによると、2017年のフィリピンミニストップのグループ総売上高は前年比1.5%増の86億4,000万ペソ、商品売上高は同0.8%増の57億1,000万ペソで、額、伸び率ともにセブンイレブンに大きな差をつけられている。仕入れコストや営業費用抑制や金融収支の改善などで、税引前損益は4,888万ペソの黒字となり、前年の7,412万ペソの赤字からは改善したが、セブンイレブンの約40分の1の水準にとどまっている。収益力においても、第2位のミニストップさえ、セブンイレブンに大差をつけられているといえよう。(PSE及びコンビニ各社等より)





 フィリピンのコンビニエンスストアでは、セブン・イレブンの断トツの一人勝ち。我が家のあるバコロドでもいたる所セブン・イレブンの看板を見かける。コンビニ各社の巻き返しを期待したいものだ。












Viewing all articles
Browse latest Browse all 2208

Trending Articles