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Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
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旅行収支の黒字過去最大。でも出国税必要?

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 財務省が9日発表した2017年4~9月の国際収支統計(速報)によると、海外とのモノやサービスなどの取引状況を表す経常収支は11兆5,339億円の黒字だった。前年同期に比べて11.7%増え、黒字額は上期としては2007年度以来10年ぶりの高水準だった。海外からの配当金が増えたほか、訪日外国人の増加で旅行収支の黒字が過去最高となった。

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 9月単月の経常黒字は前年同月比21.8%増の2兆2,712億円だった。
 
 4~9月期は、海外企業から受け取る配当金や投資収益を示す第1次所得収支が前年同期比12.4%増の10兆3,823億円だった。このうち、企業が海外子会社から受け取る配当金などの直接投資収益の黒字が26.0%増の4兆8,696億円だった。前年同期と比べて円相場が対ドルで5.5%程度下がり、ドル建ての収益の円換算額が伸びやすかった。
 
 輸送や旅行、金融といったサービス取引の収支を示すサービス収支は5,764億円の赤字だった。赤字幅は上期としては最も小さかった。知的財産権等使用料の受け取りなどが増えた。
 
 サービス収支のうち旅行収支の黒字は25.0%増の8,429億円で、半期ベースでの過去最大を更新した。訪日客の日本での消費が増え、黒字幅が拡大し続けている。上期として旅行収支が拡大するのは6年連続だ。日本政府観光局(JNTO)によると、4~9月の訪日外国人旅行者は19.9%増の1,466万人で過去最高だった。
 
 輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は前年同期と比べて9.3%減の2兆6,869億円の黒字だった。輸入額・輸出額ともに前年同期を上回ったものの、輸入が輸出よりも大きく伸び、黒字幅は縮小した。原油価格が前年同期と比べて20%程度上昇し、輸入額の伸びにつながった。輸出はアジアや米国向けが好調で、品目では自動車や半導体などが増えた。
 
 国内に入ってくるお金が出ていく分より多ければ、経常収支は黒字になる。2011年度以降、東日本大震災後の原子力発電所の停止に伴って火力発電所で使う化石燃料の輸入が急増し、経常黒字は急激に落ち込んだ。
 
 2007年度上期には12兆円を超えていた経常黒字は2012~13年度には2兆~3兆円台にまで減っていた。2014年度ごろから黒字幅の伸びが目立っている。(日経新聞等より)





 旅行収支が過去最大の黒字となっても、観光庁の懐にお金が入らないものだから、日本人・外国人を問わず、1人千円程を徴収したいと言っている。単に外国人だけを対象にすると、「国際社会の理解が得られない」として断念したらしい。帰国する訪日客や旅行や仕事で出国する日本人からも集め、徴収は航空運賃に上乗せしたいと思っているようだ。

 ただ、税収の使い道ははっきりしない。説明では「日本のプロモーション強化や出入国手続きの円滑化」に使うというが、抽象的な点は否めず、観光と関係の薄い事業に使途が広がる懸念もある。旅行業界からは「効果のある事業に使われるのか不安だ」との声が漏れている。
 
 訪日客が増える保証もない。料金が安い格安航空会社(LCC)には「1千円でも需要に水を差す」と反対する企業もある。国内航空大手の関係者は「民間が様々な取り組みをする中、税として徴収する必要があるのか」と疑問を呈している。

 それに、出国者の約4割を占める日本人が得るメリットもはっきりしない。訪日客が増えることで「日本のイメージが向上し、外国旅行時などに恩恵」「LCCの就航が増えて利便性が高まる」と強調するが、負担増への理解は広がらない。官僚も自民党議員に対する忖度よりも、視野を広げてもっと国民に理解を得る方法を考えるべきだと思う。これも自民党大勝の影響のようだ












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