Quantcast
Channel: フィリピン・ネグロス島(主にバコロド)の話
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2208

自動車生産伸び率、産業振興策が奏功

$
0
0

 フィリピンは、自動車の国内生産が加速する見通しだ。英国の市場調査会社BMIリサーチは、フィリピンの自動車生産が2017~2021年に年平均33.3%の勢いで増加していくと予想した。東南アジア諸国連合(ASEAN)の中では最速のペースで、同13.3%で2位のベトナムを大きく上回る。現地経済紙ビジネス・ワールドが報じた。
 
 ASEAN自動車連盟によると、同地域内の主要生産国は5カ国で、2016年の乗用車と商用車の合計生産台数と前年比の増減率は、タイが194万台(2%増)、インドネシアが118万台(7%増)、マレーシアが55万台(11%減)、ベトナムが24万台(38%増)、フィリピンが12万台(18%増)だった。
 
 BMIリサーチは、向こう5年間のフィリピンの新車販売が堅調に伸びるほか、2015年に政府が施行した自動車産業振興策(CARS)が功を奏して国内の自動車生産が増加するとみる。需要拡大による生産増が部品製造など自動車分野のサプライチェーン(供給網)への投資流入を呼び、好循環が生まれるとの見解だ。
 
 2016年のフィリピンの国内新車販売台数は過去最高となる37万台だった。フィリピン自動車製造業者協会(CAMPI)は、2017年も44万~45万台で過去最高を更新すると見込む。BMIリサーチも、2017~2021年は年平均14.5%の勢いで新車販売が増加すると予想した。
 
 同国政府の自動車産業振興策は、6年間で20万台以上を生産するメーカーに対して1社当たり90億ペソ(約200億円)規模の税優遇措置を講じる内容で、トヨタ自動車と三菱自動車の現地法人2社が意欲を示している。
 
 一方、BMIリサーチは、フィリピンの自動車生産拡大のリスク要因として、ドゥテルテ政権が提案している税制改正を挙げた。改正が実現すると自動車の価格が上昇するため販売の勢いがそがれる恐れがあり、需要の冷え込みが生産にも影を落としかねないとしている。
 
 製造業の近代化や質の高い雇用確保を目指すフィリピンにとって、自動車産業の振興は重要な意味を持つ。国内生産を軌道に乗せ、産業振興を実現できるか、今後の展開が注目される。(Sankei-Biz等より)





 自動車の生産伸び率だけを見れば、ASEAN首位の33.3%を予想されるが、生産台数は随分と遅れをとっている。生産台数と販売台数を見れば、4台のうち3台は輸入品という勘定だ。生産台数と販売台数が同数のなれば、国際収支もOFWに頼らずに良くなるだろう。











Viewing all articles
Browse latest Browse all 2208

Trending Articles