フィリピンの財閥アヤラ・グループとオーストリアの大手二輪製造会社KTMとの合弁会社は、ラグナ州で二輪車の組み立て工場を正式に稼働した。当面は4車種を取り扱い、年6,000台を生産する。2018年までに中国に輸出する計画も進める。
この合弁会社は、KTMアジア・モーターサイクル・マニュファクチャリングで、5億ペソ(約11億円)を投じて組み立て工場を設置した。同工場は、アヤラ傘下の電子機器受託製造サービス(EMS)大手インテグレーテッド・マイクロエレクトロニクス(IMI)がラグナ州ビニャンで操業する工場敷地内にある。
製造するのは高級車「KTM」シリーズの4車種。当面は年6,000台を生産し、最終的には年産1万台を狙う。KTMアジアのディーノ・サントス社長兼最高執行責任者(COO)によると、新工場では既に500台以上の生産が完了している。
ディーラーはフィリピン国内に21カ所あり、2017年末までに34カ所、最大52カ所まで増やしたい考えだ。それと、2017年末~18年初頭をめどに中国への輸出を計画。東南アジアではタイとインドネシアへの輸出も検討している。(NNA等より)
アヤラはこの他にも、6月にドイツの自動車部品会社MTミスルベック・テクノロジーズを、取得額2,680万ユーロ(約33億円)で買収している。これは自動車などの産業分野を強化する方針を打ち出しており、買収で部品事業を拡充するとのこと。
また、アヤラは自動車製造を手掛けるホンダといすゞ自動車の現地法人に出資しているのに加え、ACインダストリアルズを通じてホンダ、いすゞ、独フォルクスワーゲン(VW)の3社の自動車販売も手掛けている。やはりフィリピンを代表する企業だ。